高卒・未経験でITエンジニアへ転職するのは厳しい?目指す方法・コツ・年収

高卒・未経験でITエンジニアへ転職するのは厳しい?目指す方法・コツ・年収 エンジニア就職・転職
「高卒だからエンジニアになるのは厳しいだろう・・・」

そんな思い込みを持っている人はいないでしょうか?

結論からお伝えしますと、ITエンジニアになるために学歴はあまり重要ではありません。
したがって、諦める必要などまったくないのです。

この記事では、高卒であろうと大卒であろうとエンジニアを目指せる理由や、その一方で「高卒では厳しい」と言われてしまう理由、高卒・未経験からエンジニアになるためのロードマップなどについて、詳しく解説していきます。

【本記事の信頼性】

  • 執筆者は元エンジニア
  • 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
  • 自らも地元密着型のプログラミングスクールを運営
未経験者におすすめの
プログラミングスクール
■Webエンジニアの育成に特化
■自社開発企業への転職成功率がダントツ
■ハイスキルを求める人に最適
■サポートは半永久的
■単価80万円以上の講師陣
■AWSやJavaに強い
■受講料完全無料
■最短1か月で卒業
■教室への通学も可能

高卒・未経験からでもエンジニアを目指せる2つの理由

高卒・未経験からでもエンジニアを目指せる2つの理由

「学歴がないとエンジニアになれない」という思い込みは間違いです。
IT業界の構造的な特徴により、高卒・未経験者にも十分なチャンスがあります。

ここでは、なぜ学歴に関係なくエンジニアを目指せるのか、その根拠となる2つの理由を解説します。

IT業界は慢性的な人材不足の状態

IT業界では深刻な人材不足が続いており、この状況が高卒・未経験者にとって大きなチャンスとなっています。

経済産業省の調査によると、以下の画像の通り、2030年には最大79万人ものIT人材が不足すると予測されているのが現状です。

経済産業省 - ITエンジニアの人材不足
画像引用:経済産業省

DX化の推進やAI・IoTといった新技術の導入により、企業のIT需要は急速に拡大していますが、それに対してエンジニアの供給が追いついていません。

この人材不足は、企業の競争力低下に直結する重要な課題となっているため、多くの企業が学歴にこだわらず、意欲のある人材を積極的に採用する傾向にあります。

特に中小企業やベンチャー企業では、即戦力となり得るポテンシャルを持つ人材であれば、学歴よりも学習意欲や成長可能性を重視して採用を進めているのです。

実力主義のため学歴は関係ない

IT業界、特にエンジニア職は実力主義の文化が根強く、学歴よりもスキルや実績が評価される傾向にあります。

新卒で大手SIerやメガベンチャーなどに就職する場合を除き、基本的にエンジニアは実力主義であり、学歴はほとんど関係ないのが実情なのです。

実際に経済産業省の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によれば、特に重視されてものとして「ITスキルのレベル(設計力、開発力、スピードなど)」が挙げられており、学歴は評価項目として重視されていません。

プログラミングスキルやシステム設計能力、問題解決力といった実務で必要な能力があれば、高卒であっても十分に活躍できる環境が整っているのです。

多くの企業では、ポートフォリオや実際のコーディング能力を見て採用を決定するため、独学でスキルを身につけた高卒者でも、大卒者と同等以上の評価を受けることが可能です。

なぜ高卒でエンジニア転職を目指すのは厳しいと言われる?

なぜ高卒でエンジニア転職を目指すのは厳しいと言われる?

高卒でエンジニア転職が厳しいと言われる背景には、いくつかの要因が存在します。

まず、高卒エンジニアが新卒や第二新卒で大企業へ転職することはかなりハードルが高い、という点です。
いくら学歴が関係ないと言っても、同じスキルの高卒と大卒がいたら、後者を取る大企業が多いのが現実です。

また、IT業界の構造的な問題も影響しています。

中小IT企業の仕事は大企業からの下請けがメインです。
よって、納期のしわ寄せが末端の会社に来るため、下に行けば行くほど激務になってしまいます。

このような多重下請け構造の中で、高卒エンジニアは下流工程の単純作業を任されることが多く、スキルアップの機会が限られる可能性があるのです。

しかし、これらの課題は、継続的なプログラミング学習によるスキルアップによって克服可能です。

高卒エンジニアの平均年収

高卒エンジニアの平均年収

年代 平均年収 備考
20代前半 約300万円~350万円 未経験・初心者レベル
20代後半 約400万円~450万円 実務経験2~3年程度
30代 約480万円~600万円 中堅エンジニアレベル
40代以降 約600万円以上 マネジメント職含む

上記は、一般的なITエンジニアの平均年収です。

高卒エンジニアの平均年収については、正確な調査が行われていないため、はっきりとした数字は分かりません。
しかし、多くのITエンジニア求人が学歴不問であることから、高卒エンジニアの平均年収はITエンジニアの平均年収484万円とそこまで大差がないと考えられます。

IT業界における初任給の学歴差は、他業界と比較して小さいことが特徴です。
一般社団法人情報サービス産業協会(JISA)の調査データによると、IT業界では学歴による初任給の格差が比較的小さく、実力主義の傾向が強いことが示されています。

この傾向は、IT業界が学歴よりもスキルを重視する文化を持っていることの表れといえるでしょう。

実際の年収推移を見ると、高卒エンジニアの方でも、転職などをすることで確実に年収を上げている人は多く存在しています。

スキルアップと経験を積むことで、年収600万円以上を達成している高卒エンジニアも珍しくありません。

重要なのは、継続的な学習と市場価値の高いスキルの習得により、着実にキャリアアップを図ることでしょう。

高卒でエンジニアを目指すのに向いている人

高卒でエンジニアを目指すのに向いている人

エンジニアという職業には、学歴よりも重要な適性があります。
技術力だけでなく、性格や資質がエンジニアとしての成功を左右することも少なくありません。

ここでは、高卒からエンジニアを目指す上で有利となる3つの特性について解説します。

目標に向かって勉強することが好き

エンジニアという職業は、常に新しい技術やツールが登場するため、継続的な学習が欠かせません。
プログラミング言語一つとっても「JavaScript」のフレームワークは数年おきに主流が変わりますし、クラウドサービスも日々アップデートされています。

そのため、目標を設定して計画的に学習を進められる人は、高卒であってもエンジニアとして大きく成長できるでしょう。

例えば、「3ヶ月でReactを習得する」「半年でAWS認定資格を取得する」といった具体的な目標を立て、それに向かってコツコツと勉強を重ねられる人は適性があります。

継続的に努力できる

エンジニアとして成功するためには、短期的な成果だけでなく、長期的な視点での努力が不可欠です。

プログラミングスキルは一朝一夕で身につくものではなく、毎日少しずつでも継続的にコードを書き、新しい技術に触れることで向上していきます。
高卒から転職を目指す場合、この継続力が特に重要になるでしょう。

例えば、仕事終わりの2時間を学習時間に充てる、週末は個人プロジェクトに取り組むなど、限られた時間を有効活用できる人は着実に成長できます。

また、壁にぶつかった時に諦めず取り組める粘り強さも必要です。

コミュニケーション能力が高い

エンジニアは一人で黙々と作業するイメージがありますが、実際はチームで協力して開発を進めることがほとんどです。

要件定義では顧客のニーズを正確に理解し、開発中は他のエンジニアと連携し、完成後は使い方を分かりやすく説明する必要があります。
そのため、高いコミュニケーション能力を持つ人は、技術力以上の価値を発揮できるでしょう。

技術的な内容を非エンジニアにも分かりやすく説明できる、チーム内の意見調整ができる、積極的に質問や提案ができるといった能力は、プロジェクトの成功に直結します。

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高卒でエンジニアを目指すのに向いていない人

高卒でエンジニアを目指すのに向いていない人

すべての職業に向き不向きがあるように、エンジニアにも適性があります。
ここでは、高卒からエンジニアを目指すのに向いていない人の特徴を紹介します。

飽きっぽい

エンジニアの仕事は、一つのプロジェクトに数ヶ月から数年かかることも珍しくありません。
同じシステムの改修や保守を継続的に行うこともあり、新しいことばかりではない現実があります。

飽きっぽい性格の人は、このような長期的な取り組みに対してモチベーションを維持することが難しくなるでしょう。

プログラミング学習においても、基礎的な文法の習得から始まり、徐々に複雑なアプリケーション開発へと進んでいく過程で、地道な努力が必要です。
「すぐに派手なWebサイトを作りたい」「最新技術だけを学びたい」という考えでは、基礎が疎かになり、結果的に成長が止まってしまいます。

また、デバッグ作業のように、同じエラーと何時間も向き合うような忍耐力を要する作業もあります。

エンジニアとして成功するには、目の前の課題に粘り強く取り組む姿勢が不可欠なのです。

とにかく学ぶことが嫌い

IT業界は技術の進化が非常に速く、常に進化し続けており、普段使っている全てのもののIT化が進んでいます。
そのため、新しい知識を学ぶことが苦痛に感じる人には、エンジニアという職業は向いていません。

今日習得したスキルが、数年後には時代遅れになることも珍しくないのがこの業界の特徴です。

エンジニアとして働く上では、業務時間外での自己学習も必要になります。
新しいプログラミング言語の習得、フレームワークのアップデート対応、セキュリティ脆弱性の理解など、常に知識をアップデートし続ける必要があるでしょう。

「仕事は仕事、プライベートは完全に切り離したい」という考えでは、技術の進歩についていけなくなる可能性があります。

エンジニアは「生涯学習者」であることが求められる職業なのです。

積極性がない

エンジニアとして成長するためには、自ら課題を見つけて解決策を提案する積極性が重要です。
指示待ちの姿勢では、単純作業ばかりを任されることになり、スキルアップの機会を逃してしまいます。

特に高卒から転職を目指す場合、積極的に行動しなければ、理不尽な学歴マウントを取られてしまうこともあるかもしれません。

技術的な疑問があれば先輩エンジニアに質問する、新しい技術の導入を提案する、社内勉強会を企画するなど、能動的な行動が求められます。

さらに、キャリアパスについても自分で考え、行動する必要があります。
「どんな技術を身につけたいか」「将来どんなエンジニアになりたいか」を明確にし、そのために必要なスキルや経験を積極的に獲得していく姿勢が大切です。

高卒から目指しやすいエンジニアの種類

高卒から目指しやすいエンジニアの種類

エンジニアには様々な職種がありますが、その中でも高卒・未経験から比較的参入しやすい分野が存在します。

学習リソースの豊富さ、求人数の多さ、必要な前提知識の少なさなどを考慮し、特におすすめの3つの職種を紹介します。

Webエンジニア

Webエンジニアは、高卒・未経験者が最も目指しやすいエンジニア職の一つです。

HTMLやCSS、JavaScriptといった基本的な技術から学習を始められ、無料の学習リソースも豊富に存在します。
作成したWebサイトやアプリケーションをポートフォリオとして提示しやすいため、実力をアピールしやすいという利点もあるでしょう。

また、Webエンジニアは在宅勤務やフリーランスとしての働き方も選択しやすく、ライフスタイルに合わせたキャリア形成が可能です。

個人でWebサービスを開発・運営することで、実践的なスキルを身につけながら、副業として収入を得ることもできるでしょう。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、システムの基盤となるサーバーやネットワークの構築・運用を担当する職種です。
プログラミングスキルよりも、システムの安定稼働や効率的な運用に関する知識が重視されるため、コーディングが苦手な人でも活躍できる可能性があります。

特に、クラウドサービスの普及により、AWSやGCP、Azureなどのスキルを持つインフラエンジニアの需要は急増しています。
また、インフラエンジニアは24時間365日システムを支える重要な役割を担うため、安定した需要があります。

インフラエンジニアは、縁の下の力持ち的な存在ですが、システムの根幹を支える重要な職種なのです。

システムエンジニア

システムエンジニア(SE)は、顧客の要望を聞き取り、それを実現するシステムの設計を行う職種です。
プログラミングだけでなく、要件定義や設計書の作成、プロジェクト管理など、幅広い業務を担当します。

コミュニケーション能力が重視される職種のため、技術力だけでなく、対人スキルに自信がある高卒者にとっては狙い目の職種といえるでしょう。

SEとして働く場合、最初はプログラマーとして経験を積み、徐々に上流工程に携わっていくキャリアパスが一般的です。
業務知識や業界知識も重要になるため、特定の業界(金融、製造、流通など)に特化したSEとして専門性を高めることも可能です。

高卒エンジニアを目指すためのロードマップ

高卒エンジニアを目指すためのロードマップ

エンジニアへの転職を成功させるには、計画的な準備が欠かせません。

ここでは、高卒・未経験からエンジニアを目指す人が、効率的にスキルを身につけ、転職活動を進めるための具体的なステップを4つに分けて解説します。

学ぶ言語を決める

エンジニアを目指す第一歩として、どのプログラミング言語を学ぶかを決めることが重要です。
初心者にとって学習しやすく、需要も高い言語を選ぶことで、効率的にスキルを身につけることができるでしょう。

Web開発であればJavaScriptやPHP、AI開発ならばPython、モバイルアプリ開発ならSwift(iOS)やKotlin(Android)など、目指す分野によって適した言語は異なります。

言語選びの際は、求人数や将来性も考慮しましょう。

例えば、Pythonは機械学習やデータ分析の分野で需要が高く、JavaScriptはWeb開発には欠かせない言語です。

また、学習リソースの豊富さも重要な要素です。
日本語の教材が充実している、コミュニティが活発である、無料の学習サイトが多いなど、学習環境が整っている言語を選ぶことで、挫折のリスクを減らせます。

プログラミング学習を継続する

学ぶ言語が決まったら、学習開始です。

なお、プログラミング学習において最も重要なのは、継続することです。
毎日30分でも1時間でもいいので、コードに触れる習慣を作ることが、着実なスキルアップにつながります。

Progateやドットインストールといったオンライン学習プラットフォームなどを活用し、体系的に学習を進めていきましょう。

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学習を継続するコツは、小さな目標を設定し、達成感を味わいながら進めることです。
「今週中にこの章を終わらせる」「今月中に簡単なToDoアプリを作る」など、具体的で達成可能な目標を立てることで、モチベーションを維持できます。

また、学習記録をつけることで、自分の成長を可視化できるでしょう。

ポートフォリオを作成する

高卒・未経験からエンジニアを目指す場合、ポートフォリオは最も重要な武器となります。
実際に動くアプリケーションやWebサイトを作成し、自分のスキルを具体的に示すことで、高卒かどうかなど意識されなくなるでしょう。

ポートフォリオ作成の際は、単なる模写やチュートリアルの成果物ではなく、オリジナリティのある作品を心がけましょう。
自分が解決したい課題や、興味のある分野に関連したアプリケーションを作ることで、熱意と実力の両方を示せます。

例えば、業務効率化ツール、趣味に関連したWebサービス、地域の課題を解決するアプリなど、実用性のあるものが評価されやすいです。

書類選考や面接の対策をする

転職活動において、書類選考と面接は避けて通れない関門です。
実力主義のIT業界とはいえ、学歴を見る人もまったくいないとは言い切れないので、高卒という学歴をカバーするために万全の対策をしておくべきです。

職務経歴書では、これまでの仕事で培ったスキルや経験を、エンジニア職にどう活かせるかを具体的に記載しましょう。
例えば、接客業での問題解決能力、製造業での品質管理経験など、エンジニアに必要な素養をアピールできます。

面接対策では、技術的な質問への準備が重要です。
基本的なアルゴリズムやデータ構造、使用経験のある技術についての質問に答えられるよう、しっかりと復習しておきましょう。

また、「なぜエンジニアになりたいのか」「どんなエンジニアを目指しているのか」といった志望動機も明確にしておく必要があります。

模擬面接を受けたり、エンジニアコミュニティで情報交換したりしながら経験を積むことで、自信を持って転職活動に臨めるはずです。

高卒でエンジニア転職を成功させるコツ

高卒でエンジニア転職を成功させるコツ

転職活動では、スキルの習得だけでなく戦略的なアプローチが成功の鍵となります。

ここでは、高卒から着実にエンジニアとしてのキャリアを築いていくために押さえるべき4つの重要なポイントを紹介します。

間違った企業選びにならないよう注意する

エンジニア転職において、企業選びは今後のキャリアを大きく左右する重要な要素です。

高卒でエンジニアを目指す方の中には、「採用してもらえるならどこでもよい」と考える人もいるかもしれません。

しかし、この考えは非常に危険です。
技術力を向上させられる環境か、教育体制は整っているか、キャリアパスは明確かなど、慎重に検討する必要があります。

SES(システムエンジニアリングサービス)企業の中には、単純作業ばかりでスキルアップが望めない案件に配属されるケースもあります。

そのため、面接時には、具体的な業務内容や使用技術、プロジェクトの規模などを確認しましょう。

また、社員の定着率や平均勤続年数も、働きやすさを判断する指標となります。
企業の技術ブログやGitHubアカウント、社員のSNSなどを参考にし、どんな技術スタックを使っているか、社内の雰囲気はどうかなど、多角的に情報収集することが大切です。

自分が成長できる環境を見極め、長期的なキャリア形成を見据えた企業選びを心がけましょう。

最初から高望みしすぎない

高卒からのエンジニア転職では、段階的なキャリアアップを意識することが重要です。
いきなり大手IT企業や高年収を狙うのではなく、まずは実務経験を積める企業への転職を優先しましょう。

最初の1〜2年は「学びながら給料をもらえる」という考えで、年収にこだわるのではなく、スキルアップに集中することが賢明です。

なお初めての転職では、教育体制が整っている企業や、未経験者の受け入れ実績がある企業を選ぶことをおすすめします。
年収は一時的に下がる可能性もありますが、エンジニアとしての実務経験を積むことで、将来的にはより良い条件での転職が可能になります。

焦らず、着実にステップアップしていく姿勢が大切です。

資格を取得する

エンジニア関連の資格取得は、高卒者にとって武器の一つとなります。
資格は客観的なスキルの証明となり、書類選考での評価向上にもつながるからです。

基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などの国家資格は、IT全般の基礎知識を体系的に学べるため、未経験者にもおすすめです。

分野別では、Web系ならAWS認定資格、インフラ系ならCCNAやLPIC、データベース系ならOracle認定資格など、目指す職種に応じた資格を選びましょう。

これらの資格学習を通じて、実務で必要な知識を効率的に身につけることができます。

エンジニアと資格の関係については、以下の記事で詳しく解説しています。

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ポートフォリオを徹底的に磨き上げる

高卒・未経験者にとって、ポートフォリオは最強の武器となります。
学歴や実務経験の不足を、質の高いポートフォリオでカバーすることが可能なのです。

単に動くものを作るだけでなく、コードの品質、UI/UXデザイン、パフォーマンス、セキュリティなど、多角的に磨き上げることで、プロフェッショナルとしての意識の高さをアピールできます。

ポートフォリオの改善点を見つけるには、コードレビューを受けることが効果的です。
オンラインコミュニティやメンターサービスを活用し、経験豊富なエンジニアからフィードバックをもらいましょう。

また、実際のユーザーに使ってもらい、改善要望を集めることも重要です。
継続的な改善を重ねることで、より完成度の高い作品に仕上がります。

なお、効率よくポートフォリオの質を上げるには、プログラミングスクールの利用が有効です。
現役エンジニアによる厳しいレビューや実践的なアドバイスが受けられるので、就職・転職に強いポートフォリオが完成しやすいのです。

ポートフォリオ支援にも強い、初心者向けのおすすめ優良なプログラミングスクールについては、以下の記事にまとめてありますので、是非参考にしてください。

【2025年6月最新】初心者におすすめのプログラミングスクールを5つのみ厳選!
「プログラミングについて完全な初心者だけど、プログラミングスクールに通ってエンジニアに転職したい!」 ITエンジニアは高年収の傾向にあり、将来性も非常に高いことから、上記のように「初心者の状態からエンジニアになりたい」と考えている人も非常に...

高卒からエンジニアを目指す際によくある質問

高卒からエンジニアを目指す人の多くが抱える不安や疑問をまとめましたので、ご確認ください。

大卒と比べると転職は厳しい?

確かに一部の大手企業では学歴フィルターが存在し、高卒者にとって不利な面もあります。

しかし、IT業界全体で見ればそれほど気にすることはないでしょう。
実際、未経験OKの求人は数多く存在します。

重要なのは、学歴の差を技術力とポートフォリオで埋めることです。
高卒でも優れたポートフォリオを持ち、技術面接で実力を示せれば、大卒者と同等以上の評価を受けることは十分可能です。

むしろ、早くから実務経験を積んでいる高卒エンジニアの方が、即戦力として評価されるケースもあります。

高卒がエンジニアを目指す場合どれくらいの勉強期間が必要?

エンジニアとして転職できるレベルに達するまでの勉強期間は、個人差がありますが、一般的には6ヶ月から1年程度が目安となります。
毎日2〜3時間の学習時間を確保できれば、基本的なプログラミングスキルを身につけ、簡単なアプリケーションを作成できるレベルに到達できるでしょう。

ただしこの期間は、独学で最低限のスキルを身につけるための目安です。
エンジニア転職レベルを目指すのならば、更なる学習が必要になります。

しかし、プログラミングスクールを利用すれば、未経験から半年程度でエンジニア転職を実現することも十分可能です。
特に急がないという場合は独学、なるべく早くエンジニアになりたいという場合はスクール、というように使い分けるとよいでしょう。

年収は大卒エンジニアよりも低くなる?

どの学歴でも300万〜500万円台が多く、学歴による大きな差は見受けられません。

何度もお伝えしてきました通り、エンジニアの年収は学歴よりもスキルと経験に大きく左右されます。

確かに初任給では若干の差があるかもしれませんが、実力次第で十分に逆転可能です。

まとめ

高卒・未経験からITエンジニアへの転職は、決して不可能ではありません。
エンジニアには学歴よりもスキルが求められるという業界の特性と、深刻な人材不足という市場環境が、学歴に関係なくチャンスを提供しています。

成功への道のりは平坦ではありませんが、適切な学習計画、質の高いポートフォリオ、戦略的な転職活動により、着実にエンジニアとしてのキャリアを築くことができるでしょう。

したがって、学歴など気にせず、目標に向かって努力することが重要です。

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