インフラエンジニア向けの資格一覧を順番に解説!取得するためのロードマップも紹介

インフラエンジニア向けの資格一覧を順番に解説!取得するためのロードマップも紹介 プログラミング関連の資格

これからインフラエンジニアを目指す方や、インフラエンジニアとして働き出したばかりの方の中には、「インフラ関連の資格取得」を考えている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、インフラエンジニア向けのおすすめ資格を一覧形式で紹介していきます。

スキルレベル別に、どの順番で資格を取得していけばいいのかについてや、資格取得のための学習ロードマップについても解説しているので、是非参考にしてください。

【本記事の信頼性】

  • 執筆者は元エンジニア
  • 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
  • 自らも地元密着型のプログラミングスクールを運営
未経験者におすすめの
プログラミングスクール
■Webエンジニアの育成に特化
■自社開発企業への転職成功率がダントツ
■ハイスキルを求める人に最適
■サポートは半永久的
■単価80万円以上の講師陣
■AWSやJavaに強い
■受講料完全無料
■最短1か月で卒業
■教室への通学も可能

インフラエンジニアに資格はいらない?

インフラエンジニアに資格はいらない?

インフラエンジニアになるために、必ずしも資格が必要というわけではありません。
実際の現場では、実務経験や問題解決能力が重視されることが多いです。

しかし、資格取得は決して無駄にはなりません。
特に未経験からインフラエンジニアを目指す場合、資格は自分のスキルを客観的に証明する重要な手段となります。

また、体系的な知識を身につけることで、業務の幅が広がるというメリットもあるでしょう。

資格の有無だけで評価されることはありませんが、キャリアアップの強力な武器になることは確かです。
企業によっては、特定の資格保有者を優遇する制度を設けているところもあります。
転職市場においても、資格は書類選考を通過する際の重要な判断材料となるでしょう。

つまり、資格は「必須」ではないものの、「あれば有利」というのが実情といえます。

インフラエンジニアが資格を取得するメリット

インフラエンジニアが資格を取得するメリット

インフラエンジニアを目指している未経験者や、今もインフラエンジニアとして働いている人が資格を取得すると、以下のようなメリットを受けられます。

  • 抜け漏れのない知識が身に付く
  • 一定のスキルがあることを客観的に証明できる
  • 企業によっては昇進・昇給の条件になる

それぞれ、詳しく解説していきます。

抜け漏れのない知識が身に付く

インフラエンジニアの業務は多岐にわたるため、独学では知識に偏りが生じやすくなります。
しかし、資格試験の学習を通じて抜け漏れなく知識を習得することで、体系的かつ網羅的なスキルが身に付くでしょう。

試験範囲には、普段の業務では触れない分野も含まれているため、知識の幅が大きく広がります。
例えば、ネットワークエンジニアとして働いている場合でも、資格学習を通じてサーバーやデータベースの基礎知識を習得できます。

このような幅広い知識は、トラブルシューティングの際に大いに役立つでしょう。

一定のスキルがあることを客観的に証明できる

実務経験をアピールする際、具体的な成果を示すことが難しい場合があります。
特に未経験者の場合は、ポートフォリオ以外にアピールするものがなく、困ることも多いです。

しかし資格を持っていれば、「第三者機関が認定した客観的なスキルの証明」となるため、採用担当者やクライアントに対して説得力を持ちます。
特に、転職活動においては大きなアドバンテージとなるでしょう。

フリーランスとして活動する場合も、資格は信頼性を高める重要な要素となります。

クライアントは、同程度の実績があるフリーランスならば、資格保有者に対して高い信頼を寄せる傾向があるため、案件獲得の可能性が高まるでしょう。
また、単価交渉の際にも、資格は有力な材料となります。

企業によっては昇進・昇給の条件になる

多くのIT企業では、資格取得を推奨する制度を設けています。
資格手当として月額数千円から数万円が支給される企業もあることから、直接的な収入アップにつながるでしょう。

また、昇進の際の評価項目に資格保有を含めている企業も少なくありません。

SIerやITコンサルティング企業では、顧客への提案時に技術者の保有資格をアピールすることがあります。
そのため、高度な資格を持つエンジニアは、重要なプロジェクトにアサインされる機会が増えるでしょう。

インフラエンジニア向けのおすすめ資格一覧

インフラエンジニア向けのおすすめ資格一覧

この項目では、インフラエンジニアを目指す人や、今現在インフラエンジニアとして働いている人が取得する価値のあるおすすめ資格を一覧形式で紹介していきます。

自分に必要だと感じる資格があれば、是非積極的に取得を目指してください。

ITパスポート

ITパスポートは、情報処理推進機構(IPA)が実施する国家試験です。
IT全般の基礎知識を問う試験で、多くの企業で新入社員研修の一環として取得が推奨されています。

合格率は約50〜60%と比較的高く、IT業界への第一歩として最適でしょう。

試験では、ストラテジ系(経営戦略、システム戦略など)、マネジメント系(開発技術、プロジェクトマネジメントなど)、テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステムなど)の3分野から出題されます。

インフラエンジニアを目指す方にとっては、特にテクノロジ系の知識が重要になるでしょう。

CBT方式で随時受験可能なため、自分のペースで挑戦できるのも魅力です。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門として位置づけられている国家試験です。
2023年4月から通年でCBT方式での受験が可能となり、より受験しやすくなりました。

インフラエンジニアとして必要な基礎知識を体系的に学べるため、キャリアの早い段階での取得をおすすめします。

試験内容は、科目A試験(旧午前試験)と科目B試験(旧午後試験)に分かれています。
科目A試験では、コンピュータ科学の基礎理論からネットワーク、データベース、セキュリティまで幅広く出題されます。
科目B試験では、アルゴリズムやプログラミングに関する問題が中心となります。

合格率は約40%前後です。

独学でも十分合格可能ですが、プログラミング経験が少ない方は、科目B試験対策に時間をかける必要があるでしょう。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位に位置する国家試験です。
より高度な知識と応用力が求められ、インフラエンジニアとしての専門性を高めたい方に適しています。

試験は午前試験(150分・80問)と午後試験(150分・11問中5問選択)で構成されています。

午後試験では、情報セキュリティ、データベース、ネットワーク、システムアーキテクチャなど、インフラエンジニアに直結する分野から選択できます。
実務経験を活かしやすい試験構成となっているため、現役エンジニアには有利でしょう。

合格率は20〜25%程度と、基本情報技術者試験より難易度が上がります。
しかし、この資格を取得することで、技術的な議論や提案の場で説得力が増しますので取得する価値は高いです。

CCNA

CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、ネットワークエンジニアの入門資格として世界的に認知されています。

2020年2月に試験内容が大幅に改定され、従来の専門分野別から統一試験(200-301 CCNA)となりました。
ネットワークの基礎からセキュリティ、自動化まで幅広くカバーしています。

試験では、ネットワークの基礎、ネットワークアクセス、IP接続、IPサービス、セキュリティの基礎、自動化とプログラマビリティの6分野から出題されます。
特に、SDN(Software-Defined Networking)やネットワーク自動化など、最新のトレンドも含まれているため、現代のインフラエンジニアに求められるスキルを網羅的に学べるでしょう。

受験料は300ドル(日本円で約42,900円)で、試験時間は120分です。
合格率は公表されていませんが、しっかりと対策すれば独学でも十分合格可能でしょう。

CCNP

CCNP(Cisco Certified Network Professional)は、シスコシステムズが認定するネットワークエンジニア向けの中級資格です。

CCNAの上位資格として位置づけられ、より高度なネットワーク設計・構築・運用スキルを証明できます。

CCNPを取得するには、コア試験(350-401 ENCOR)と、5つの専門分野から1つを選んで受験する必要があります。
専門分野には、エンタープライズ、セキュリティ、データセンター、サービスプロバイダー、コラボレーションがあり、自分のキャリアに合わせて選択できるでしょう。

なお、試験は英語で実施されるため、技術英語の習得も必要です。

資格の有効期限は3年間で、再認定には継続教育プログラムの受講や上位資格の取得が必要となります。

Linux技術者認定資格LinuC

LinuC(Linux技術者認定資格)は、LPI-Japanが実施する日本独自のLinux技術者認定資格です。
2018年にLPICから独立し、日本の企業ニーズに特化した内容となっています。

インフラエンジニアにとって、Linuxスキルは必須といえるため、この資格の取得は大きな意味を持つでしょう。

LinuCには、レベル1(LinuC-1)、レベル2(LinuC-2)、レベル3(LinuC-3)の3段階があります。

LinuC-1では、Linuxの基本操作やシステム管理の基礎を学び、LinuC-2では、より高度なシステム構築・運用スキルを習得できるでしょう。
LinuC-3は、セキュリティ、仮想化、高可用性の3つの専門分野に分かれています。

多くの日本企業がLinuCを評価しており、特にSIerでは技術者の必須資格として位置づけているところもあります。

受験料は1試験あたり16,500円(税込)です。

オラクルマスター(Bronze)

オラクルマスター Bronze DBAは、Oracle Databaseの基礎的な管理スキルを証明する資格です。
最新バージョンはOracle Database 23aiに対応しており、データベース管理者への第一歩として最適でしょう。

日本国内では特に評価が高く、多くの企業で採用の判断材料となっています。

試験では、Oracle Databaseのアーキテクチャ、インストールと作成、管理ツールの使用方法、ユーザーとセキュリティの管理、表領域とデータファイルの管理などが出題されます。

SQLの基本的な知識も必要となるため、データベース未経験者は事前にSQLの学習をしておくとよいでしょう。

オンライン試験での受験も可能で、自宅から挑戦できます。
合格後は、次の項目で紹介する上位資格の「Silver」へのステップアップを目指せます。

オラクルマスター(Silver)

オラクルマスター Silver DBAは、Bronze DBAの上位資格で、より実践的なデータベース管理スキルを証明します。
Oracle Database 19cまたは23aiに対応した試験が実施されています。

この資格を取得することで、中級レベルのDBAとして認められるでしょう。

試験内容は、バックアップとリカバリ、パフォーマンス監視とチューニング、Oracle Enterprise Managerの使用、自動ストレージ管理(ASM)など、実務で必要となる高度な内容が中心です。

Bronze DBAと比較して、トラブルシューティングや最適化に関する問題が多く出題されます。
実機での経験があると有利になるでしょう。

なお、Silver DBAの取得には、Bronze DBAまたは同等の前提資格が必要です。

オラクルマスター(Gold)

オラクルマスター Gold DBAは、Oracle Databaseの最上位資格として位置づけられています。

高度なデータベース管理、パフォーマンスチューニング、高可用性構成の設計・実装など、エキスパートレベルのスキルが要求されます。
取得できれば、データベースエンジニアの最高峰資格として高く評価されるでしょう。

Gold DBAの試験を受けるには、Silver DBAの合格に加えて、Oracle Universityの必須研修コースを受講する必要があります。
研修では、Real Application Clusters(RAC)、Data Guard、バックアップ・リカバリの高度な技術などを学びます。

この資格を持つエンジニアは、大規模システムの設計・構築・運用において中心的な役割を担えます。
フリーランスとして活動する場合も、高単価案件を獲得しやすくなるでしょう。

データベースのスペシャリストとして、キャリアの頂点を目指す方にとって必須の資格です。

AWS認定資格

AWS認定資格は、Amazon Web Servicesのクラウドサービスに関する知識とスキルを証明する資格群です。
基礎レベルから専門レベルまで12種類の認定資格が提供されています。

クラウドファーストが主流となった現在、インフラエンジニアにとって最も需要の高い資格の一つといえるでしょう。

インフラエンジニアには、特に「AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」がおすすめです。
この資格では、可用性、コスト効率、耐障害性、スケーラビリティを考慮したAWSアーキテクチャの設計方法を学べます。

また、「AWS認定SysOps アドミニストレーター – アソシエイト」では、運用面でのスキルを証明できるでしょう。

AWS認定資格は、グローバルで通用する資格として評価が高く、転職市場でも強力な武器となります。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリストは、情報処理技術者試験の高度区分に属する国家試験です。
ネットワークの設計・構築・運用において、最上位レベルの知識とスキルを証明できるため、ネットワークエンジニアの最高峰資格として、多くの企業で高く評価されるでしょう。

試験は年1回(通常4月)実施され、午前I、午前II、午後I、午後IIの4つの試験で構成されています。
特に午後試験では、実務に即した長文問題が出題され、ネットワーク設計の提案書作成や、トラブルシューティングの手順を論述する必要があります。

合格率は例年14〜15%程度と非常に低く、高い難易度を誇るでしょう。

この資格を取得することで、大規模ネットワークプロジェクトのリーダーやコンサルタントとして活躍できます。

データベーススペシャリスト

データベーススペシャリストは、情報処理技術者試験の高度区分に位置する国家試験です。
合格することで、データベースの企画・設計・構築・運用において、専門的な知識とスキルを持つことを証明できます。

ビッグデータ時代において、その重要性はますます高まっているでしょう。

試験では、概念データモデルの作成、論理データベース設計、物理データベース設計、SQLによるデータ操作、データベースの性能設計など、幅広い知識が問われます。
特に午後試験では、実際の業務シナリオに基づいた設計問題が出題され、実践的な解決能力が試されるでしょう。

年1回(通常10月)の実施で、合格率は15〜17%程度となっています。
この資格を持つことで、データアーキテクトやデータベースコンサルタントとしてのキャリアパスが開けるでしょう。

Google Cloud認定資格

Google Cloud認定資格は、Google Cloud Platform(GCP)に関する専門知識を証明する資格体系で、基礎レベルから専門レベルまで11種類以上の認定資格が用意されています。

マルチクラウド戦略を採用する企業が増える中、GCPのスキルを持つエンジニアの需要は高まっているでしょう。

インフラエンジニアには、「Associate Cloud Engineer」がエントリーレベルとして適しています。
この資格では、GCPでのアプリケーションのデプロイ、運用、モニタリングなどの基本的なスキルを証明できます。

さらに上位の「Professional Cloud Architect」では、ビジネス要件に基づいたクラウドアーキテクチャの設計能力が問われるでしょう。

Google Cloudは、機械学習やビッグデータ分析に強みを持つため、これらの分野に興味があるインフラエンジニアには特におすすめです。

Microsoft認定資格

Microsoft認定資格は、Microsoft AzureやMicrosoft 365などの製品・サービスに関する専門知識を証明する資格体系で、基礎、アソシエイト、エキスパートの3つのレベルが設定されています。
企業のクラウド移行が進む中、Azure関連の資格は特に需要が高いでしょう。

インフラエンジニアには、「AZ-104: Microsoft Azure Administrator」が人気です。
この資格では、Azureサブスクリプションの管理、リソースの実装、ストレージの構成、仮想ネットワークの管理など、実務で必要なスキルを幅広く学べます。

上位資格の「AZ-305: Microsoft Azure Solutions Architect Expert」では、より高度な設計スキルが求められるでしょう。

なお、Microsoftは頻繁に試験内容を更新するため、最新の技術トレンドに対応したスキルを身につけられます。

CISSP

CISSP(Certified Information Systems Security Professional)は、(ISC)²が認定する情報セキュリティの国際資格です。
セキュリティの8ドメインにわたる包括的な知識と、5年以上の実務経験が求められる上級資格となっています。

セキュリティ人材の不足が深刻化する中、CISSPホルダーの市場価値は非常に高いでしょう。

試験では、セキュリティとリスクマネジメント、資産のセキュリティ、セキュリティアーキテクチャとエンジニアリング、通信とネットワークセキュリティなど、8つのドメインから出題されます。
単なる技術知識だけでなく、経営的視点でのセキュリティマネジメント能力も問われるため、幅広い見識が必要でしょう。

なお、試験は英語で実施されていましたが、今では日本語での受験も可能です。

また、3年ごとに継続教育(CPE)による更新が必要で、常に最新の知識を維持することが求められます。

LPIC

LPIC(Linux Professional Institute Certification)は、カナダのNPO法人Linux Professional Institute(LPI)が実施する国際的なLinux技術者認定資格です。
世界180カ国以上で実施されており、グローバルスタンダードとして認知されています。
日本でも多くの企業が評価している資格です。

LPICは3つのレベルで構成されており、LPIC-1では、コマンドライン操作、システム管理の基礎、基本的なネットワーク設定などを学びます。
LPIC-2では、より高度なシステム管理、ネットワーク管理、セキュリティなどが含まれ、LPIC-3では、エンタープライズレベルの専門性が求められるでしょう。

各レベルとも、2つの試験に合格する必要があります。

英語での受験が基本ですが、日本語での受験も可能です。

LinuCと比較して、より国際的な評価を得たい方におすすめの資格といえるでしょう。

情報セキュリティマネジメント

情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティの管理面での知識を問う国家試験です。
2016年に新設された比較的新しい試験で、基本情報技術者試験と同じレベル2に位置づけられています。

技術的な内容よりも、組織における情報セキュリティの管理・運用に重点を置いているのが特徴でしょう。

試験では、情報セキュリティの基本概念、リスクマネジメント、各種セキュリティ対策、関連法規、インシデント対応などが出題されます。
特に、組織の情報セキュリティポリシーの策定や、従業員への教育・啓発活動の進め方など、実務的な内容が多く含まれています。

インフラエンジニアとして、セキュリティの観点から組織に貢献したい方に適した資格でしょう。

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験(登録セキスペ)は、サイバーセキュリティ分野の国家資格です。
2017年に創設され、情報セキュリティスペシャリスト試験の後継として位置づけられています。

合格後に登録することで、「情報処理安全確保支援士」の名称を独占的に使用できます。

試験は年2回(4月、10月)実施され、高度な情報セキュリティ技術と、それを活用した安全な情報システムの企画・設計・開発・運用を支援する能力が問われます。
特に午後試験では、実際のセキュリティインシデントを想定した長文問題が出題され、具体的な対策の立案能力が試されるでしょう。

最新のサイバー攻撃手法やゼロトラストセキュリティなど、トレンドを押さえた出題も特徴です。

登録後は、年1回のオンライン講習と3年に1回の実践講習の受講が義務付けられています。

維持費用はかかりますが、国が認定するセキュリティ専門家として、高い信頼性を得られるでしょう。

インフラエンジニアを目指す人が取るべき資格の順番

インフラエンジニアを目指す人が取るべき資格の順番

インフラエンジニアとして成長するには、自分のスキルレベルに合った資格を段階的に取得することが重要です。

ここでは、初心者から上級者まで、それぞれのレベルに応じたおすすめ資格を紹介します。

無理のないステップアップで、着実にキャリアを築いていきましょう。

初心者【難易度:低】

IT業界未経験やインフラエンジニアを目指し始めたばかりの方は、まず基礎固めから始めることが大切です。

最初のステップとして、ITパスポートの取得をおすすめします。
IT全般の基礎知識を体系的に学べるため、業界用語や基本概念を理解するのに最適でしょう。

次に挑戦すべきは基本情報技術者試験です。
ITパスポートよりも技術的な内容が深くなりますが、インフラエンジニアとして必要な基礎知識を網羅的に学習できます。

並行して、LinuC-1またはLPIC-1のいずれかに取り組むとよいでしょう。
Linuxの基本操作は、インフラエンジニアにとって必須スキルだからです。

これらの資格を順番に取得することで、約6ヶ月から1年で基礎的なスキルセットが身につきます。

この段階で、自分がネットワーク系、サーバー系、クラウド系のどの分野に興味があるか見極められるでしょう。

興味のある分野が明確になったら、次のステップへ進んでください。

中級者【難易度:中】

基礎資格を取得し、ある程度の実務経験を積んだ方は、専門性を高める段階に入ります。

ネットワーク分野を極めたい方はCCNA、データベース管理に興味がある方はオラクルマスター Bronze DBAの取得を目指しましょう。
これらは、各分野のスタンダードな資格として広く認知されています。

クラウド技術にシフトしたい方は、AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトがおすすめです。
クラウドファーストが主流となった現在、この資格の需要は非常に高いでしょう。

また、総合的なスキルアップを目指す方は、応用情報技術者試験に挑戦してください。

上級者【難易度:高】

インフラエンジニアとして5年以上の経験を持ち、さらなるキャリアアップを目指す方は、高度資格への挑戦を検討してください。

ネットワークスペシャリストやデータベーススペシャリストは、各分野の最高峰として位置づけられる国家資格です。
これらの取得により、技術的リーダーとしての地位を確立できるでしょう。

セキュリティ分野でのエキスパートを目指すなら、情報処理安全確保支援士やCISSPが適しています。
特にCISSPは、グローバルで通用する最上位のセキュリティ資格として評価が高いでしょう。

ただし、5年以上の実務経験が必要となるため、計画的な準備が必要です。

クラウドアーキテクトとして活躍したい方は、AWS認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナルや、各クラウドベンダーの上位資格に挑戦してください。

インフラエンジニア向けの資格を取得するための学習ロードマップ

インフラエンジニア向けの資格を取得するための学習ロードマップ

資格取得を成功させるには、明確な目標設定と計画的な学習が欠かせません。

ここでは、効率的に資格を取得するための4つのステップを解説します。

目的に適した資格を選ぶ

資格取得を始める前に、まず自分が目指すゴールを明確にすることが重要です。

「なぜこの資格が必要なのか」
「取得後にどのような仕事をしたいのか」

上記について具体的にイメージしてください。

例えば、クラウドエンジニアを目指すならAWS認定資格、ネットワークのスペシャリストを目指すならCCNAやネットワークスペシャリストが適しているでしょう。

転職を考えている場合は、求人情報をチェックして、どの資格が求められているか調査することも大切です。

また、現在の職場でどの資格が評価されるか、上司や先輩に相談してみるのもよいでしょう。
資格手当や昇進要件を確認することで、より具体的な目標設定ができます。

自分のレベルに応じた資格を選ぶ

現在の自分のスキルレベルを正確に把握し、無理のない資格から始めることも成功の秘訣です。

IT未経験者が、いきなりCCNPやデータベーススペシャリストに挑戦しても、挫折する可能性が高いでしょう。

まずは基礎資格で土台を固め、段階的にレベルアップすることが重要です。

実務経験の有無も考慮してください。

例えば、Linuxを日常的に使用している方なら、LinuC-1は比較的短期間で取得できるでしょう。
一方、全く触ったことがない方は、より多くの学習時間が必要となります。

自分の強みを活かせる資格から始めることで、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。

資格取得に必要な学習範囲を把握する

効率的な学習のためには、試験範囲を正確に把握することが不可欠です。

各資格の公式サイトで提供されている試験要綱(シラバス)を必ずダウンロードし、出題範囲と配点を確認してください。
これにより、重点的に学習すべき分野が明確になるでしょう。

過去問題や模擬試験を活用して、実際の出題傾向を分析することも重要です。
多くの資格では、過去問題集が市販されているため、これらを解くことで自分の弱点を発見できます。

また、学習計画を立てる際は、各分野にかける時間配分も考慮してください。
例えばCCNAの場合ならば、ネットワークの基礎に30%、ルーティング・スイッチングに40%、セキュリティと自動化に30%といった具合に配分すべきです。

苦手分野には多めの時間を割り当て、確実に理解できるまで繰り返し学習することが合格への近道でしょう。

合格するための勉強を開始する

目指す資格を定め、学習範囲を確認したら、いよいよ勉強開始です。

資格取得に向けての学習を開始したら、とにかく「継続すること」が最も重要です。
毎日少しずつでも勉強時間を確保し、習慣化することで、着実に知識が身につくでしょう。

独学での学習には、参考書、問題集、オンライン学習サイトなど、様々なリソースを活用しましょう。
YouTubeなどの動画教材も、視覚的に理解を深めるのに役立ちます。

ただし、独学には限界があることも認識しておく必要があります。
特に高度な資格や、実務経験が少ない分野の資格に挑戦する場合、スクールの利用も検討した方がよいでしょう。

スクールならば、講師による体系的な指導や、同じ目標を持つ仲間との交流などによって、学習モチベーションも維持しやすいです。

なお、インフラ系の資格を取得するならば、以下のようなスクールがおすすめです。

上記の各スクール紹介ページでは、評判や口コミについても多く扱っているので、是非参考にしてください。

まとめ

インフラエンジニアにとって、資格は必須ではありませんが、キャリアアップの強力な武器となります。
体系的な知識の習得、客観的なスキルの証明、昇進・昇給のチャンスなど、資格取得には多くのメリットがあるでしょう。

重要なのは、自分の目標とレベルに合った資格を選び、計画的に学習を進めることです。

資格取得を目指す際は、本記事を参考に、自分にマッチした最適な資格を選ぶようにしてください。

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