このような疑問をお持ちの方は多いでしょう。
結論からお伝えすると、「どのレベルまで目指すのか」「どのプログラミング言語を学ぶのか」によって、必要な勉強時間は変わってきます。
そこでこの記事では、レベル別・言語別の勉強時間の目安や、勉強時間を確保する方法、途中で挫折しないためのコツなどについて詳しく解説していきます。
【本記事の信頼性】
- 執筆者は元エンジニア
- 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
- 自らも地元密着型のプログラミングスクールを運営
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未経験からエンジニア転職を目指すならプログラミングの勉強時間の目安は1,000時間
一般的に、初心者の状態からプログラミングを学び、エンジニアの仕事を行うレベルにまで成長するには約1,000時間の勉強時間が必要といわれています。
1,000時間という数字は、各種プログラミングスクールが公開している調査結果などに基づくものです。
ただし、この勉強時間はあくまで目安であり、学習する言語の種類や難易度、独学かスクールかといった学習方法によって大きく変わります。
重要なのは、1,000時間という数字に囚われすぎず、継続的な学習と実践を通じてスキルを積み重ねることです。
現在のIT業界では深刻な人材不足が続いており、2030年までには最大79万人以上の人材不足が見込まれています。
そのため、未経験者に対する採用機会も増えており、適切な学習を続ければエンジニア転職への道筋は見えてくるでしょう。
レベル別のプログラミング勉強時間の目安
プログラミング学習は、段階的にスキルを積み重ねていくものです。
ここでは、入門レベルから実務で通用するエンジニアレベルまで、それぞれに必要な学習時間の目安を詳しく解説します。
入門レベルに到達するまでの勉強時間の目安
プログラミング入門レベルに到達するまでの勉強時間は「200時間程度」です。
入門レベルは、プログラミングの基本的な概念や文法を理解し、簡単なプログラムを作れるようになることが目標となります。
具体的に習得する内容としては、以下のようなものがあります。
- 基本的な概念や用語
- 変数
- データ型
- 演算子
- 条件分岐
- ループ処理
- 関数
- 入出力処理
- 簡単なエラー処理
約200時間程度の勉強時間ということで、毎日1〜2時間の学習を3〜6ヶ月続けることで到達可能なレベルです。
入門レベルに辿り着けば、プログラミングの仕組みや基本的な使い方を理解できるようになるでしょう。
ただし、この段階ではまだ実務に必要なスキルには達しておらず、あくまでプログラミングの世界の入り口に立ったに過ぎません。
ここで満足せず、更なる高みを目指していきましょう。
初級レベルに到達するまでの勉強時間の目安
初級レベルのプログラミングスキルを習得するには、約300〜500時間の学習が必要になります。
初級レベルは、入門レベルから大きくステップアップした段階で、プログラミングの応用的な概念や技術を理解し、より複雑なプログラムを作成できるようになることが求められます。
具体的に習得する内容としては、以下のようなものがあります。
- オブジェクト指向プログラミング
- データベースの基本操作
- フレームワークの基礎利用
- 簡単なWebアプリケーション開発
- デバッグ技術
初級レベルになると、日常業務で使える小規模なツールやアプリケーションを自力で開発できるようになります。
学習ペースとしては、毎日2〜3時間の学習を継続すれば、約4〜8ヶ月で初級レベルに到達可能です。
初級レベルは、実際の開発業務に参加する前の重要な段階であり、しっかりと基礎を固めることが次のステップへの鍵となります。
エンジニアレベルになるまでの勉強時間の目安
エンジニアとして実務で通用するレベルになるまでには、最低でも約1,000時間の学習が必要になります。
非常に大きな時間投資が必要な段階であり、継続的な学習と実践経験が不可欠です。
エンジニアレベルでは、プログラミングの専門的な知識や経験を持ち、実際の開発プロジェクトに参加できるスキルが求められます。
具体的に求められるスキルは以下の通りです。
- 複数のプログラミング言語を扱える
- フレームワークやライブラリの活用
- 設計パターンの理解
- チーム開発の経験
- 品質管理やセキュリティへの配慮
- 最新技術への対応力
さらに、「即戦力として通用するレベル」になるには、3年程度の実務経験が必要になります。
そのため、独学だけでエンジニアレベルに到達するのは現実的ではなく、プログラミングスクールでの集中学習や実際の業務経験を通じたスキルアップが重要になります。
言語別のプログラミング勉強時間の目安
プログラミングの勉強時間は、学習する言語によっても大きく変化します。
この項目では、人気の高い5つの言語(Python、PHP、Java、Ruby、JavaScript)について、それぞれ必要な勉強時間と特徴を解説します。
Python
Pythonは、初心者にとって最も習得しやすい言語の一つとされており、必要な勉強時間は200時間~300時間程度です。
学習の進み具合がゆっくりな人でも「500時間」程度あれば習得できるため、プログラミング初心者にとって理想的な選択肢です。
Pythonの大きな特徴は、コードがシンプルで読みやすく、必要な機能が豊富に備わっていることです。
英語に近い自然な記述ができるため、他の言語と比較して理解しやすく、学習初期の挫折を避けやすいという利点があります。
実際の開発では、Webアプリケーション開発、データ分析、機械学習、AI開発など幅広い分野で活用されています。
現在スマホで普及しているタップゲームの簡易版や数当てゲームなどであれば、早い人なら100時間程度の勉強でアプリ開発ができるようになります。
なお、AIの活用方法やAIマネタイズについては、「Union AI」というサイトが便利ですので、是非参考にしてください。

PHP
PHPの習得には、165時間~285時間程度必要です。
しかし、これはHTMLとCSSの知識があることを前提とした勉強時間ですので注意してください。
PHPはWeb開発に特化した言語であり、HTMLとの関連性が深いため、事前にこれらの基礎知識を身につけておく必要があります。
なおPHPは、インターネット上に学習のための情報が豊富に掲載されているため学習しやすい上、プログラムを書けばすぐに実行結果を確認できるという特徴があります。
また、コード量が他の言語と比較して少ないため、初心者にとって学習しやすい環境が整っているといえるでしょう。
PHPは世界的に人気が高く、世界トップシェアを誇るCMSであるWordPressに採用されています。
そのため、Web制作やECサイト開発の分野で高い需要があります。

Java
Javaは習得難易度が高い言語として知られており、最低でも500時間の勉強時間が目安となっています。
Javaの難易度が高い理由として、コンパイル型言語であることが挙げられます。
事前にソースコードをコンパイルする必要があり、初心者には理解が困難な概念が多く含まれています。
また、Spring、Struts、Hibernateなど数多くのフレームワークが存在するため、言語本体に加えてこれらの習得も必要になります。
一方で、JavaはOSに依存しない動作環境、高いセキュリティ性、汎用性の高さから世界中で人気が高く、就職・転職市場での需要は非常に高いです。
本格的な習得には1年以上の継続学習が必要ですが、その分安定した将来性が期待できる言語といえます。

Ruby
Rubyを習得するのに必要な勉強時間は約300〜500時間程度です。
実際のプログラミングスクールでは、平日夜と土曜日のオンライン講義を4ヶ月間(目安は160時間)受講することで、RubyとHTML/CSS、JavaScript等の基礎を習得できたという事例もあります。
Rubyは日本人のまつもとゆきひろ氏が開発した言語で、日本人にとって直感的で読み書きしやすい設計になっています。
また、日本語での学習リソースが豊富に存在するため、習得難易度は比較的低めです。
開発現場では、Ruby on Railsというフレームワークと組み合わせて使用されることが多く、Webサービス開発を効率的に進められます。
そのため、スピード重視のスタートアップ企業でRuby+Ruby on Railsが採用されるケースが多く見られます。
なお、以下の記事ではRubyとPythonについて比較しています。
どちらもWeb開発現場で使われる言語ですので、違いを知りたい方は是非参考にしてください。

JavaScript
JavaScriptは比較的習得しやすい言語の一つで、難易度は低めです。
勉強時間は50時間ほどが目安となっています。
ただし、これは基本的な文法を理解するレベルの話であり、実際のWeb開発で使いこなすにはより多くの学習時間が必要になります。
JavaScriptは、Webサービスの見た目の動きをつけるために大変人気なプログラミング言語であり、現代のWeb開発には欠かせない技術です。
Webサイトを作るためには、HTML/CSSも併せて学ぶ必要があるため、これらを含めた総合的な学習時間は200〜300時間程度見込んでおく必要があります。
JavaScriptの特徴として、学習した成果をすぐにブラウザで確認できることが挙げられます。
これにより、モチベーションを維持しながら学習を進めることができます。
プログラミングの勉強時間を確保する方法
忙しい日常の中で、プログラミングの学習時間を確保することは決して簡単ではありません。
そこでこの項目では、効率的に勉強時間を作り出し、継続的な学習を実現する具体的な方法を紹介します。
学習を習慣化する
プログラミング学習を成功させるためには、まず学習を日常の習慣として定着させることが重要です。
プログラミングの習得には、長期間にわたる継続的な学習が求められるため、無理のないペースで学習リズムを作ることが成功の鍵となります。
習慣化のポイントは、学習する時間を決めて毎日同じ時間に勉強することです。
朝起きてから30分、通勤電車の中で1時間、夜寝る前に1時間など、自分のライフスタイルに合わせて固定の学習時間を設けましょう。
わずかな時間でも、毎日続けることで学習リズムが身につき、無理なく継続できるようになります。
また、学習記録をつけることも効果的です。
今日何時間学習したか、どの分野を勉強したか、どんなことを理解できたかを記録することで、成長を実感でき、モチベーション維持にもつながります。
プログラミング学習は長期戦であることを理解し、短期間で結果を求めすぎず、着実にスキルを積み重ねていく姿勢が大切です。
隙間時間を上手く活用する
社会人にとって、まとまった学習時間を確保することは難しい場合があります。
そこで重要になるのが、日常生活の中にある隙間時間の有効活用です。
通勤時間や昼休み、待ち時間など、短時間でもプログラミング学習に充てることで、総学習時間を大幅に増やすことができます。
隙間時間学習には、スマートフォンやタブレットを活用した学習方法がおすすめです。
動画教材やプログラミング学習アプリを使えば、電車の中でも効率的に学習を進められます。
ただし、実際のコーディング練習は集中できる環境で行う必要があるため、隙間時間は理論学習や復習に活用し、まとまった時間で実践練習を行うようにしましょう。
生活における無駄な時間を学習に充てる
プログラミング学習時間を確保するためには、日常生活を見直して無駄な時間を探し、その時間を学習に充てることが効果的です。
多くの人が、気づかないうちに「SNSの閲覧」「テレビ視聴」「ゲーム」などに時間を費やしているものです。
こうした時間を削って勉強時間に充てることで、学習が進みやすくなるでしょう。
まずは、自分の1日の時間の使い方を詳細に記録してください。
例えばスマートフォンの使用時間ならば、スクリーンタイム機能を活用すれば、どのアプリにどれだけ時間を使っているかが分かります。
意外に多くの時間を無意識に消費していることに気づくはずです。
これらの時間の一部をプログラミング学習に振り替えるだけで、大幅な学習時間の確保が可能になります。
ただ、リフレッシュの時間も必要なので、SNSやゲームなどについて時間制限を設けるとよいでしょう。
SNSは1日30分まで、テレビは1時間までといったルールを決めて、残りの時間を学習に充てる、といったような形です。
または、「プログラミング学習を1時間やったらゲームを30分やってもよい」といった報酬システムを作ることで、学習へのモチベーションを維持しながら生活習慣を改善できます。
重要なのは、完全に娯楽を排除するのではなく、バランスよく時間配分を見直すことです。
プログラミング学習で挫折しないためのコツ
多くの人がプログラミング学習で挫折してしまうのには、共通する理由があります。
ここでは、継続的な学習を可能にし、着実にスキルアップを図るための重要なポイントを紹介します。
プログラミングを学ぶ目的を明確にする
プログラミング学習で挫折を防ぐために最も重要なのは、学習する目的を明確にすることです。
「学んだスキルで何を実現したいか」
この2つの問いに対して、具体的な答えを持つことが成功の鍵となります。
「なんとなくプログラミングができるようになりたい」「将来はプログラマーになりたい」といった漠然とした目標では、学習中に困難にぶつかった際に乗り越える原動力とはなりません。
モチベーションを維持するには、より具体的で明確な目標設定が必要なのです。
効果的な目標設定の例としては以下の通りです。
- 転職してWebエンジニアになり年収を100万円アップさせる
- 副業でWebサイト制作を行い月10万円の収入を得る
- 自分のアイデアでスマホアプリを開発して起業する
目的が明確になると、必要なスキルや学習すべき言語も自然と決まり、効率的な学習計画を立てることができます。
無理のない学習スケジュールを立てる
プログラミング学習を継続するためには、現実的で持続可能な学習スケジュールを立てることが重要です。
プログラミング習得は長期間の取り組みが必要なため、短期間で詰め込むよりも自分のペースで継続できる計画を立てることで成功しやすくなります。
学習スケジュールを立てる際は、自分の生活リズムや体力、集中力を考慮して無理のない計画にしましょう。
「毎日3時間勉強する」と決めても、仕事や家事で疲れている日は集中できず、結果的に挫折につながる可能性があります。
平日は1〜2時間、休日は3〜4時間といったように、現実的な時間配分を心がけることが大切です。
また、学習計画には適度な休息日も組み込みましょう。
プログラミング学習は高い集中力を要するため、毎日続けていると疲労が蓄積し、学習効率が低下してしまいます。
週に1日は完全に休む日を設けるか、軽い復習程度にとどめることで、長期的な学習継続が可能になります。進捗が遅れても焦らず、柔軟に調整しながら継続することが最も重要です。
独学でのプログラミング学習は「挫折率約9割」と言われていますが、適切な学習スケジュールを立てることで挫折リスクを減らすことができるでしょう。

独学が厳しければプログラミングスクールを活用する
独学でのプログラミング学習には限界があり、多くの学習者が技術的な問題で行き詰まりを感じます。
特に「わからないことを解決できない」「エラーの原因が分からない」といった課題に直面したとき、一人では解決に時間がかかりすぎて学習が停滞してしまうケースが少なくありません。
最悪の場合、そのまま挫折してしまうこともあるでしょう。
したがって、独学を進める中で「このまま続けるのは厳しい」「無理だ」と感じた際は、プログラミングスクールの利用を検討するのも一つの手です。
スクールの最大のメリットは、疑問点をすぐに質問できる環境が整っていることです。
経験豊富な講師から的確なアドバイスを受けられるため、独学では何時間もかかる問題も短時間で解決できます。
また、技術的なサポート以外にも多くの利点があります。
- 同じ目標を持つ学習仲間との出会い
- 体系的なカリキュラムによる効率的な学習
- 就職・転職支援といったサポート
受講費用はかかるものの、上記のような価値を提供してもらえるので、短期間で確実にスキルを身につけて目標を達成したい場合は、自己投資として費用対効果は高いでしょう。
なお、初心者からエンジニア転職を目指す際に最適な優良プログラミングスクールについては、以下の記事でまとめてありますので、是非参考にしてください。

まとめ
以上、レベル別・言語別に必要なプログラミング勉強時間を中心に、勉強時間を確保する方法や挫折しないためのコツなどについて解説してきました。
未経験からのエンジニア転職には約1,000時間の学習が必要ですが、これは目安であり言語や学習方法によって変わります。
そもそも、数字に囚われすぎるのもよくないため、勉強時間はあくまで目安程度にしておきましょう。
大事なのは、「何を学ぶか」「どうやって学ぶか」です。
これらを自分一人で決めつつ、学習を進めていくのが不安な場合は、プログラミングスクールの利用を検討するのもよいでしょう。