Webアプリケーション開発の現場において、ユーザーインターフェースを構築するためのJavaScriptフレームワーク「Vue.js」の需要が高まっています。
直感的な操作性や開発のしやすさから、多くの企業やエンジニアに選ばれている技術です。
しかし、これから学習を始めようと考えている方の中には、Vue.jsでは具体的にどのようなことができるのか、どのようなメリットがあるのかを詳しく知りたいという方も多いでしょう。
そこでこの記事では、Vue.jsで実現できる具体的な機能や開発事例、学習方法について徹底的に解説します。
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Vue.jsとは

Vue.js(ビュージェイエス)は、WebアプリケーションのUIを構築するために開発された、オープンソースのJavaScriptフレームワークです。
元GoogleのエンジニアであるEvan You氏によって開発され、2014年にリリースされました。
最大の特徴は、「プログレッシブフレームワーク」という設計思想を持っている点です。
これは、規模の大小を問わず、柔軟に導入できることを意味します。
例えば、Webページの一部だけに動きをつけたい場合から、大規模なシングルページアプリケーション(SPA)を構築する場合まで、段階的に適用範囲を広げることが可能です。
また、Vue.jsは、ReactやAngularといった他の主要なフレームワークと比較して、学習コストが低く、HTMLに近い感覚で記述できるため、デザイナーや初学者でも扱いやすいという利点があります。
Vue.jsでできること

Vue.jsは汎用性が高く、Web開発における多様なニーズに応えることができます。
ここでは、具体的にどのような機能やアプリケーションが実装可能なのか、代表的な7つの事例を紹介します。
シングルページアプリケーションの構築
Vue.jsを利用する最大の目的の一つが、シングルページアプリケーション(SPA)の構築です。
SPAとは、単一のWebページ内でコンテンツの切り替えを行い、ページ遷移(再読み込み)を発生させずに動作するアプリケーションの仕組みを指します。
従来のWebサイトでは、リンクをクリックするたびにサーバーから新しいHTMLファイルを取得し、画面全体を再描画していました。
しかし、SPAではJavaScriptがデータの送受信と画面更新を担うため、ネイティブアプリのようなサクサクとした操作感を実現できます。
Vue.jsは、このSPA構築に必要なルーター機能や状態管理機能との親和性が高く、スムーズな画面遷移や複雑なデータ管理を効率的に実装できるのです。
データの同期
Vue.jsの強力な機能の一つに「双方向データバインディング」があります。
これは、JavaScript側で管理しているデータと、ブラウザ上の表示をリアルタイムに同期させる仕組みです。
例えば、ユーザーが入力フォームに文字を入力した瞬間、その内容を即座に画面の別の場所にプレビュー表示させるといった処理が、非常に少ないコード量で実現できます。
従来のJavaScriptでは、データの変更を検知してDOMを書き換える処理を逐一記述する必要がありましたが、Vue.jsでは「v-model」という特別な属性を使うだけで、自動的に同期が行われます。
これにより、開発者はデータの管理に集中でき、バグの少ない堅牢なアプリケーションを作成することが可能になります。
コンポーネントを組み合わせた効率的な開発
Webページの要素(ヘッダー、フッター、サイドバー、ボタンなど)を「コンポーネント」という単位で部品化し、それらを組み合わせて画面を構築できるのもVue.jsの大きな特徴です。
一度作成したコンポーネントは、他のページや別のプロジェクトでも再利用することができます。
例えば、「商品カード」というコンポーネントを作っておけば、商品一覧ページだけでなく、おすすめ商品エリアや検索結果ページでも同じ部品を使い回すことが可能です。
もしデザインに変更があった場合でも、コンポーネント元のファイルを一つ修正するだけで、使用しているすべての箇所に反映されるため、保守運用性が飛躍的に向上します。
柔軟なアプリケーション拡張
Vue.jsは「プログレッシブフレームワーク」であるため、アプリケーションの拡張性に優れています。
小規模なツールやランディングページの一部に導入することから始めて、徐々に機能を追加し、最終的に大規模なアプリケーションへと育てていくことが可能です。
公式ライブラリやサードパーティ製のプラグインも豊富に存在し、必要に応じて機能を「トッピング」するように追加できます。
グラフ描画、カレンダー機能、認証システムなど、開発に必要な機能の多くは既にライブラリとして提供されているため、これらを活用することで開発工数を大幅に削減できるでしょう。
既存のプロジェクトに後からVue.jsを導入する場合でも、他のライブラリと競合しにくく、共存させやすい点も魅力と言えます。
検索や並べ替え機能の実装
ECサイトやデータ管理画面などで求められる、リアルタイム検索や並べ替え(ソート)機能の実装もVue.jsの得意分野です。
ユーザーが検索ボックスにキーワードを入力するたびに、リストの中から該当する項目だけを瞬時にフィルタリングして表示することができます。
また、価格順や日付順といった並べ替えも、ページをリロードすることなく一瞬で反映されます。
これは、Vue.jsが持つ「算出プロパティ(computed)」などの機能を利用することで、データが変化した際に自動的に再計算と再描画が行われるためです。
ユーザーにストレスを与えない、快適な検索体験を提供できるでしょう。
デスクトップアプリの開発
Vue.jsはWebアプリケーションだけでなく、パソコン上で動作するデスクトップアプリケーションの開発にも利用できます。
「Electron(エレクトロン)」というフレームワークと組み合わせることで、Web技術(HTML、CSS、JavaScript/Vue.js)を使って、Windows、Mac、LinuxのすべてのOSに対応したアプリを作成することが可能です。
本来、デスクトップアプリを開発するには、OSごとに異なるプログラミング言語(C#やSwiftなど)を習得する必要があります。
しかし、Vue.jsとElectronを使用すれば、Web開発のスキルセットをそのまま活かしてクロスプラットフォーム開発が行えるため、開発コストと学習コストを大幅に抑えることができます。
チャットアプリの開発
LINEやSlackのようなリアルタイムチャットアプリの開発も、Vue.jsで実現可能です。
FirebaseなどのBaaS(Backend as a Service)や、Socket.ioなどのリアルタイム通信技術と組み合わせることで、メッセージの送受信を即座に画面に反映させることができます。
Vue.jsのリアクティブシステム(データの変更を即座に検知して画面を更新する仕組み)は、チャットのようなリアルタイム性が求められるアプリケーションと非常に相性が良いのです。
新しいメッセージが届いたら自動的にリストに追加し、スクロール位置を調整するといったUI制御も、Vue.jsならば直感的に記述することができます。
Vue.jsを使うメリット

数あるフレームワークの中で、なぜVue.jsが選ばれるのでしょうか。
ここでは、開発者や企業にとって大きな利点となる5つのメリットを解説します。
学習難易度が低く習得しやすい
Vue.jsの最大のメリットは、他のフレームワークと比較して学習コストが低いことです。
HTML、CSS、JavaScriptの基本的な知識があれば、比較的短期間で基礎を習得し、開発を始めることができます。
Reactで使用されるJSXのような独自の記法を覚える必要がなく、従来のHTMLに近い「テンプレート構文」を採用しているため、直感的にコードを理解しやすい構造になっています。
初心者エンジニアが最初に学ぶフレームワークとしても最適と言えるでしょう。
コードの可読性が高い
Vue.jsでは、「単一ファイルコンポーネント」という仕組みを採用しています。
これは、1つのファイルの中に、HTML(構造)、JavaScript(ロジック)、CSS(スタイル)をまとめて記述する方式です。
各役割が明確に分かれているため、コードの見通しが良く、どこに何が書かれているかが一目瞭然です。
チーム開発においても、他のメンバーが書いたコードを理解しやすいため、スムーズに連携をとることができます。
コードが整理されていることは、バグの発生を防ぎ、長期的なメンテナンス性を高める上でも非常に重要です。
軽量で実行スピードが速い
フレームワーク自体のファイルサイズが非常に小さく軽量であることも、Vue.jsの強みです。
ファイルサイズが小さいということは、ユーザーがWebページにアクセスした際の読み込み時間が短縮されることを意味します。
また、仮想DOMという技術を用いることで、画面更新の際に必要な部分だけを効率的に書き換えるため、描画スピードも高速です。
Webサイトの表示速度は、ユーザー体験(UX)やSEOの観点からも重要な要素であり、Vue.jsを採用することでパフォーマンスの高いアプリケーションを構築できます。
コンポーネント化によりコードの再利用性が高い
前述の通り、Vue.jsではUIを部品(コンポーネント)として管理します。
したがって、同じような機能を何度も記述する必要がなくなり、コードの重複を防ぐことができます。
例えば、サイト内で共通して使われるボタンや入力フォームをコンポーネント化しておけば、それを配置するだけで機能が実装できます。
もしデザインを変更したい場合も、元のコンポーネントファイルを一つ修正するだけで済むため、作業効率が格段に上がります。
大規模なサイトになればなるほど、この再利用性の高さが開発スピードと品質の維持に貢献します。
開発効率を高められる
Vue.jsは、開発を支援する便利なツールやエコシステムが充実しています。
プロジェクトの雛形を自動生成する「Vue CLI(現在はcreate-vue/Viteが主流)」や、ブラウザ上でデバッグを行うための拡張機能「Vue Devtools」などが提供されています。
これらのツールを活用することで、環境構築の手間を省き、バグの原因特定を迅速に行うことができます。
また、世界中に多くの利用者がいるため、インターネット上に情報が豊富にあり、エラーが発生した際も解決策を見つけやすい環境が整っています。
これら全ての要素が、エンジニアの開発効率向上を後押ししています。
Vue.jsを使うデメリット

多くのメリットがある一方で、Vue.jsにもいくつかのデメリットや注意点が存在します。
導入を検討する際には、以下の点も考慮する必要があります。
大規模開発には適さない
Vue.jsは柔軟性が高い反面、大規模な開発においてはコードの管理が煩雑になる可能性があります。
小・中規模のプロジェクトではその自由度の高さがメリットとなりますが、数百人規模のエンジニアが関わるような超大規模開発では、より厳格なルールや型定義が求められることが多いため、ReactやAngularの方が適している場合があります。
ただし、Vue 3からは「Composition API」という機能が導入され、大規模開発におけるロジックの再利用や型安全性(TypeScript対応)が大幅に強化されました。
これにより、以前に比べて大規模案件でも採用されるケースは増えてきています。
学習用のリソースがあまり多くない
「学習難易度が低い」というメリットと矛盾するようですが、世界的なシェアで見るとReactの方が圧倒的に多いため、英語の技術情報やライブラリの数はReactに軍配が上がります。
日本語のドキュメントは充実していますが、最先端の技術やニッチなトラブルシューティングに関する情報は、英語圏のReactコミュニティの方が早く、多く出回る傾向にあります。
とはいえ、一般的な開発に必要な情報は日本国内のコミュニティや技術ブログ(QiitaやZennなど)でも十分に得られるため、初学者が学習に困ることは少ないでしょう。
ネイティブアプリ開発には向いていない
Vue.jsはWebアプリケーション開発に特化しているため、スマートフォンのネイティブアプリ(iOSやAndroidアプリ)の開発は苦手分野です。
「Ionic」や「NativeScript」といったフレームワークを使えば、Vue.jsでアプリ開発を行うことも可能ですが、Reactにおける「React Native」ほど広く普及している標準的なソリューションはありません。
もし、Webアプリと同時に本格的なネイティブアプリも開発したいと考えているのであれば、React Nativeを持つReactの方が技術選定として有利になるケースが多いでしょう。
Vue.jsで開発されたサービス例

実際にVue.jsはどのようなサービスで使われているのでしょうか。
日本国内の有名なサービスにも、Vue.jsが採用されている事例は数多くあります。
note
クリエイターが文章や画像、音声を投稿できるメディアプラットフォーム「note」は、フロントエンドの一部にVue.jsを採用しています。
noteは、記事を書く、読む、サポートするといったユーザーの操作が非常に多いサービスです。
ユーザーがストレスなく快適に操作できるよう、Vue.jsを活用してSPA化が進められました。
記事の投稿画面やダッシュボードなど、リッチなUI操作が求められる部分でVue.jsの強みが活かされています。
クラウドワークス
日本最大級のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」でも、システムのリニューアルや新規機能の開発においてVue.jsが導入されています。
仕事の検索やメッセージのやり取り、案件管理など、膨大な情報をリアルタイムに処理し、表示する必要があります。
既存のシステムと共存させながら、段階的にモダンなフロントエンド技術を取り入れることができるVue.jsの特徴が、大規模サービスの改善に役立てられています。
ZOZOTOWN
日本最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN」も、サイトのリプレイス(再構築)にVue.jsを採用しています。
ECサイトでは、商品の検索、絞り込み、カートへの追加といった操作のレスポンス速度が売上に直結します。
Vue.jsの高速な描画能力とコンポーネント指向の開発体制により、ユーザーにとって使いやすく、開発者にとっても保守しやすいシステムが構築されています。
Vue.jsを利用するための手順

実際にVue.jsを使って開発を始めるための基本的な手順を解説します。
現在では、ビルドツールとして「Vite(ヴィート)」を使用するのが一般的です。
Node.jsをインストールする
Vue.jsの開発環境を構築するためには、まず「Node.js」が必要です。
Node.jsはJavaScriptをサーバーサイドなどのブラウザ外で実行するための環境ですが、Vue.jsの開発ツールを動かすためにも不可欠です。
公式サイトからインストーラーをダウンロードし、パソコンにインストールしてください。
インストールが完了したら、ターミナル(WindowsならコマンドプロンプトやPowerShell)で node -v と入力し、バージョンが表示されれば準備完了です。
Vue CLIをインストールする
※現在は、従来のVue CLIよりも、より高速な「create-vue(Viteベース)」の使用が推奨されていますが、ここでは一般的なプロジェクト作成コマンドを紹介します。
ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してVue.jsのプロジェクト作成ツールを起動します。
npm create vue@latest
このコマンドを実行すると、プロジェクト名やTypeScriptを使用するかどうかなどの設定を対話形式で聞かれます。
初心者の場合は、まずはデフォルトの設定で進めて問題ありません。
Vue.jsプロジェクトを作成して実行する
設定が完了すると、指定したフォルダにVue.jsのプロジェクトファイル一式が自動生成されます。
以下のコマンドを順に入力して、開発サーバーを立ち上げましょう。
cd プロジェクト名(作成したフォルダに移動)npm install(必要なライブラリをインストール)npm run dev(開発サーバーを起動)
コマンド実行後に表示されるURL(例:http://localhost:5173/)にブラウザでアクセスし、Vue.jsのウェルカム画面が表示されれば環境構築は成功です。
Vue.jsを学習する方法

Vue.jsを効率的に習得するための学習方法を3つ紹介します。
自分の学習スタイルに合わせて選んでみてください。
オンライン学習サイトを利用する
「Progate」や「Paizaラーニング」といったオンライン学習サイトは、環境構築不要でブラウザ上でコードを書きながら学べる講座も多く、初心者におすすめです。
環境構築が必要になるものの、「ドットインストール」もオンライン学習サイトとして有名です。
これらの学習サイトを活用しながら独学でVue.jsを習得することも可能です。
YouTubeでVue.jsを学べる動画を探す
YouTubeには、現役エンジニアなどが公開しているVue.jsのチュートリアル動画が多数あります。
無料で視聴でき、実際のコーディング画面を見ながら手順を追えるため、文字だけでは理解しにくい部分もスムーズに把握できます。
「Vue.js 入門」「Vue.js ハンズオン」などのキーワードで検索してみましょう。
プログラミングスクールに通う
独学での学習に不安がある場合や、短期間で確実にスキルを身につけて転職したい場合は、プログラミングスクールの利用が最も近道です。
現役エンジニアの講師に直接質問ができたり、ポートフォリオ制作のサポートを受けられたりと、挫折しにくい環境が整っています。
Vue.jsをカリキュラムに取り入れているスクールを選ぶようにしましょう。
例えば、以下のようなプログラミングスクールならば、Vue.jsを学ぶことができます。
- DMM WEBCAMP
(大手サービス)
- ディープロ
(教育レベルが高い)
- Freeks
(格安で受講可能)
Vue.jsのスキルを持つ人が案件を獲得する方法

Vue.jsのスキルを身につけた後、仕事として案件を獲得するにはいくつかの方法があります。
フリーランスとして活動する場合、「レバテックフリーランス」や「Midworks
」などのエージェントサービスを利用するのが一般的です。
これらのサービスにはVue.js指定の案件が多数あり、スキルや実務経験があれば高単価な案件を紹介してもらえる可能性があります。
登録は無料なので、とりあえず登録をしてエージェントに相談してみると、思わぬ好条件の案件を獲得できる可能性もあります。
まとめ
Vue.jsは、学習コストの低さと高い柔軟性を兼ね備えた、非常に魅力的なJavaScriptフレームワークです。
シングルページアプリケーションの構築から、既存サイトへの部分的な導入まで幅広く対応でき、noteやZOZOTOWNといった有名サービスでも採用されている信頼性の高い技術です。
これからWebエンジニアを目指す方や、フロントエンドのスキルを広げたい方にとって、Vue.jsは学ぶ価値の非常に高いスキルと言えます。







