プログラミング学習中の多くの人が直面する「作りたいものがない」という悩み。
せっかく身につけた技術を活かしたいのに、何を作ればいいか分からず、学習が停滞してしまうことは珍しくありません。
そこでこの記事では、アイデアが浮かばない時の7つの対処法や、興味や分野別のプロジェクト提案、さらには初心者でもすぐに取り組める成果物の具体例まで、詳しく紹介していきます。
プログラミングで「何を作るか」に悩んでいる方は、ぜひこの記事を参考に、最初の一歩を踏み出してみてください。
【本記事の信頼性】
- 執筆者は元エンジニア
- 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
- 自らも地元密着型のプログラミングスクールを運営
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プログラミングで作りたいものがないのは普通のこと
「プログラミングを始めたものの、何を作ればいいのかわからない」と悩むのは、決して珍しいことではありません。
むしろ、多くのプログラマーが一度は経験する悩みだと言えるでしょう。
特に学習初期段階では、技術的な知識を習得することに精一杯で、それをどう応用すればよいかまで考える余裕がないのは当然のことです。
プログラミングは、目的を達成するための手段です。
もし具体的な「作りたいもの」を見つけられていないとしても、それは学習意欲が低いわけでも、プログラミングに向いていないわけでもありません。
単に、まだアイデアと技術が結びついていないだけのことです。
焦る必要はまったくありませんし、むしろこの時期をどう乗り越えるかが、今後のプログラミング学習を楽しく継続できるかどうかの鍵を握ります。
大切なのは、ここで立ち止まらず、積極的にインプットとアウトプットを繰り返すことです。
さまざまな情報に触れ、他のプログラマーがどんなものを作っているのかを知ることで、少しずつ「これなら自分にも作れるかも」「こんなものがあったら面白いのに」といった具体的なイメージが湧いてくるはずです。
プログラミングで作りたいものがない時の7つの対処法
プログラミングで作りたいものが思い浮かばない時は、以下の7つの方法を試してみることで、きっと新しいアイデアに出会えるはずです。
既存のサービスやアプリに数多く触れてみる
作りたいものがないと悩んでいるなら、まずは世の中にある多様なサービスやアプリに積極的に触れてみましょう。
Webサイトやスマートフォンのアプリ、PCソフトウェアなど、普段何気なく利用しているものから、普段は使わないようなジャンルのものまで、意識的に利用してみることが大切です。
例えば、自分がよく使うSNSやニュースアプリ、ECサイトの機能について、改めて「なぜこの機能があるんだろう?」「どういう仕組みで動いているんだろう?」と考えてみてください。
そうすることで、それぞれのサービスがどのような課題を解決し、どんな価値を提供しているのかが見えてきます。
そして、「これは便利だな」「こうなっていたらもっと使いやすいのに」といった気づきは、新しいアイデアの源泉になり得ます。
多種多様なサービスに触れることで、自分の興味の範囲が広がり、やがて「こんなものを作ってみたい」という具体的なイメージが湧いてくるきっかけになるかもしれません。
既存のサービスやアプリをそのまま作ってみる
「オリジナリティがない」と思うかもしれませんが、既存のサービスを模倣して作ることも、アイデアが生まれるきっかけの一つになります。
例えば、「X(旧Twitter)のクローン」や「Instagramの簡易版」などを作る、といったことを試してみましょう。
模倣といっても、完全にコピーする必要はありません。
基本的な機能だけを実装したり、UIを自分好みにアレンジしたりすることで、プログラミングスキルが確実に向上していくでしょうし、新たなアイデアが生まれるチャンスにもなります。
重要なのは、作る過程で「もっとこうしたい」という欲求が生まれることです。
その欲求こそが、次のオリジナルプロジェクトへの第一歩となります。
まずは小さく始めて、徐々に自分らしさを加えていけばよいのです。
世の中が抱えている問題を調べる
社会問題や日常の不便さに目を向けることで、意義のあるプロダクトのアイデアが生まれやすくなります。
ニュースサイトやSNSで話題になっている課題、地域コミュニティが抱える問題などをリサーチしてみましょう。
例えば、高齢者のデジタルデバイド問題(ITを活用できる人とできない人の格差問題)や、フードロス削減の取り組みなど、テクノロジーで解決できる課題は山積みです。
なお、こうした「問題解決型のアプローチ」は、モチベーションを維持しやすいという利点もあります。
「誰かの役に立つものを作っている」という実感が、開発を続ける原動力になるでしょう。
周囲の人に「あったら便利なサービス」を聞いてみる
身近な人たちは、最高のアイデアソースです。
家族、友人、同僚に「どんなアプリがあったら便利?」「日常で困っていることは?」と聞いてみましょう。
意外なニーズが見つかることがよくあります。
アンケートフォームを作成して、より多くの人から意見を集めるのも効果的です。
Google FormsやTypeformなどを使えば、簡単にアンケートを作成・配布できます。
集まった回答を分析することで、共通の課題やニーズが見えてくるでしょう。
ただし、すべての要望に応えようとすると、機能が複雑になりすぎてしまいます。
まずは最も多くの人が求めている機能から実装を始め、段階的に拡張していくことをおすすめします。
自分の趣味を活かしたものを作ってみる
趣味や興味のある分野は、アイデアの宝庫です。
音楽が好きなら楽曲管理アプリ、料理が趣味ならレシピ共有サービス、読書好きなら書評投稿サイトなど、可能性は無限大でしょう。
自分が詳しい分野だからこそ、既存サービスの不満点や改善案も見つけやすくなります。
趣味を題材にすることの最大のメリットは、開発そのものが楽しくなることです。
「自分が使いたいものを作る」というスタンスで開発を進められるため、ユーザー視点を忘れることがありません。
また、同じ趣味を持つコミュニティからフィードバックを得やすいという利点もあります。
まずは自分の趣味をリストアップし、それぞれの分野でどんなツールやサービスがあれば便利か考えてみてください。
プログラミング関連のQ&Aサイトや技術ブログで質問する
Stack OverflowやQiita、Zennなどの技術系コミュニティは、アイデア探しにも活用できます。
上記のようなサイトで、「初心者向けのプロジェクトアイデアを教えてください」といった質問を投稿してみましょう。
経験豊富なエンジニアから、レベルに応じたアドバイスがもらえることが多いです。
技術ブログを読むことも、インスピレーションの源になります。
「個人開発で作ったサービス」「週末プロジェクト」といったタグで検索すると、他の開発者がどんなものを作っているか参考になるはずです。
開発過程や苦労話も書かれていることが多く、モチベーション向上にもつながります。
オンラインコミュニティでは、共同開発の仲間を見つけることもできます。
一人では思いつかなかったアイデアも、チームで議論することで形になることがありますので、積極的にコミュニティに参加し、交流を深めてみてください。
プログラミング学習をさらに進める
アイデアが浮かばない原因の一つに、技術的な問題があるかもしれません。
「これを作りたいけど、技術的に難しそう」という思い込みが、無意識にアイデアを制限している可能性があります。
新しいフレームワークやライブラリを学ぶことで、実現可能な範囲が広がり、より多くのアイデアが生まれやすくなるでしょう。
例えば、フロントエンドしか学んでいない人がバックエンドも学ぶことで、フルスタックのWebアプリケーションが作れるようになります。
機械学習を学べば、AIを活用したサービスのアイデアも現実的になってきます。
技術の幅を広げることは、創造性の幅を広げることにもつながるのです。
プログラミングで作りたいものがない時は「自分の好きなこと」を軸にするのも有効
自分の興味や関心事を出発点にすることで、モチベーションを維持しながら開発を進めやすくなります。
以下では、分野別にどのようなプロジェクトが考えられるか、具体例を紹介していきましょう。
Webサービスに興味がある場合の例
Webサービスに興味があるなら、普段利用しているWebサイトやアプリを深く観察することから始めましょう。
例えば、SNS、ブログ、ECサイト、ニュースサイトなど、どんなものでも構いません。
興味のあるWebサービスがあれば、まずはその機能の一部を再現してみるのがおすすめです。
Instagramのような写真共有サービスに興味があるなら、シンプルな画像アップロード機能と表示機能を持つWebアプリケーションを開発してみるのはいかがでしょうか。
もしニュースサイトが好きなら、特定のRSSフィードから記事を読み込み、表示するだけのシンプルなニュースリーダーを作成するのも良いでしょう。
Webサービスは、アイデア次第で無限の可能性を秘めています。
ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)にも目を向けながら、より良いものを作ることを意識すると、開発がさらに楽しくなるはずです。
スマホアプリでよく遊ぶ場合の例
スマートフォンアプリは、日常的に触れる機会が多いため、アイデアを形にしやすい分野です。
React NativeやFlutterを使えば、iOSとAndroidの両方に対応したアプリを効率的に開発できます。
スマホアプリに興味がある場合は、カメラ、GPS、プッシュ通知など、スマートフォン特有の機能を活用したアプリケーションを作ってみましょう。
ゲームアプリ、生産性向上ツール、健康管理アプリなど、ジャンルは多岐にわたります。
App StoreやGoogle Play Storeのランキングを参考にしながら、既存アプリの改良版や、複数のアプリの良いところを組み合わせたものを考えてみてください。
特に、自分が日常的に使っているアプリの「ここが不便」という点を改善するアプローチは効果的です。
AIに興味がある場合の例
AI(人工知能)に強い興味を持っているなら、プログラミングを通じてその奥深い世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
近年、AI技術は目覚ましい進化を遂げており、様々な分野での応用が期待されています。
初心者でも取り組めるAIの成果物としては、例えば「画像認識モデル」があります。
特定の物体(犬と猫など)を自動で識別するプログラムを作成したり、「自然言語処理」を使って、文章の感情を分析するプログラムを開発したりすることも可能です。
また、シンプルな「チャットボット」を作成して、自動応答システムを構築するのも良い経験になるでしょう。
AI開発はPythonが主流であり、TensorFlowやPyTorchといったライブラリを用いることで、比較的容易に実装を開始できます。
ゲームが好きな場合の例
ゲームが好きなら、その情熱をプログラミングにぶつけてみるのもよいでしょう。
自分でゲームを作ることは、非常に創造的で達成感のある経験になるはずです。
まずは、簡単な2Dゲームから始めてみるのがおすすめです。
例えば、テトリスやブロック崩し、パックマンのようなクラシックゲームを模倣して作ってみるのもよいでしょう。
これらのゲームは比較的シンプルなルールで構成されており、プログラミングの基礎を学びながら、ゲーム開発の全体像を把握するのに適しています。
より複雑なゲームに挑戦したい場合は、RPGやシミュレーションゲーム、アドベンチャーゲームなどの要素を取り入れることも可能です。
UnityやUnreal Engineといったゲームエンジンを使えば、グラフィックや物理演算などの複雑な要素も比較的容易に扱えます。
ゲーム開発は、ロジック思考だけでなく、グラフィックデザインやサウンドデザイン、シナリオ作成など、多様なスキルが求められるため、飽きることなく学習を続けられるでしょう。
プログラミングで作りたいものがない人向けの成果物アイデア例
具体的なアイデアが浮かばない人のために、初心者でも取り組みやすく、かつ達成感を得やすい成果物のアイデアをいくつか紹介します。
自己紹介サイト
ポートフォリオサイトとしても活用できる自己紹介サイトは、プログラミング初心者が最初に作るプロジェクトとして最適です。
HTML、CSS、JavaScriptの基礎を学びながら、自分だけのWebサイトを作ることができます。
スキル、経歴、作品集などを掲載することで、就職活動や案件獲得にも活用できるでしょう。
レスポンシブデザインを実装したり、アニメーションを加えたりすることで、技術力をアピールすることも可能です。
GitHubと連携して最新のプロジェクトを自動表示したり、ブログ機能を追加したりと、拡張性も高いプロジェクトです。
SNS
SNSの開発は、Webアプリケーション開発の総合的なスキルが身につく優れたプロジェクトです。
ユーザー登録、ログイン機能、投稿機能、いいね機能、フォロー機能など、実装すべき機能が明確で、段階的に機能を追加していけます。
最初はテキスト投稿のみのシンプルなものから始め、画像投稿、動画投稿と機能を拡張していきましょう。
データベース設計、セキュリティ対策、パフォーマンス最適化など、実践的な課題に直面することで、エンジニアとしてのスキルが大きく向上します。
また、実際にユーザーに使ってもらうことで、運用面での学びも得られるでしょう。
小規模なコミュニティ向けのSNSから始めることで、管理の負担も軽減できます。
タスク管理アプリ
タスク管理アプリは、自分自身が使うことができる実用的なプロジェクトです。
ToDoリストの作成、期限設定、カテゴリ分け、進捗管理など、基本的な機能から始めて、徐々に高度な機能を追加していけます。
カレンダー連携、リマインダー機能、チーム共有機能など、拡張の可能性は無限大でしょう。
モバイルアプリとして開発すれば、常に手元で使えるツールになります。
生産性向上ツールは常に需要があるため、完成度を高めれば実際にリリースして収益化することも夢ではありません。
簡単なゲーム
プログラミングの基礎を楽しく学べるのが、簡単なゲーム開発です。
じゃんけんゲーム、数当てゲーム、神経衰弱など、ルールがシンプルなゲームから始めましょう。
これらのゲームは、条件分岐、繰り返し処理、乱数生成など、プログラミングの基本要素を網羅しています。
ブラウザで動作するゲームなら、HTMLとJavaScriptだけで開発可能です。
スコアランキング機能を追加したり、難易度設定を実装したりすることで、より本格的なゲームに仕上げられます。
また、友達と対戦できるマルチプレイヤー機能を追加すれば、WebSocketなどのリアルタイム通信技術も学べるでしょう。
シンプルなゲームでも、グラフィックやサウンドエフェクトにこだわることで、プロフェッショナルな仕上がりにできます。
無料の素材サイトを活用しながら、自分だけのオリジナルゲームを作ってみてください。
まとめ
プログラミングで作りたいものがないという悩みは、多くの開発者が通る道です。
しかし、この記事で紹介した7つの対処法を実践することで、必ずアイデアは見つかります。
既存のサービスを研究したり、社会の課題に目を向けたり、周囲の声に耳を傾けたりすることで、作るべきものが見えてくるでしょう。
プログラミングは、アイデアを形にできる素晴らしいスキルです。
今は作りたいものが思い浮かばなくても、学習を続け、様々な経験を積むことで、きっと自分だけのアイデアが生まれてきます。
焦らず、楽しみながら、プログラミングの旅を続けてください。