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CakePHPとLaravelの違いは?どちらがおすすめなのか?将来性や特徴を比較

CakePHPとLaravelの違いは?どちらがおすすめなのか?将来性や特徴を比較 プログラミング言語

PHPでのWeb開発を効率化する強力なツール、「PHPフレームワーク」。
その中でも特に有名なのが「CakePHP」と「Laravel」です。

これからフレームワークを学ぼうと考えている方や、次のプロジェクトでどちらを採用すべきか検討している方にとって、「結局、この2つの違いは何?」「現在、どちらを選ぶのがおすすめなの?」という疑問は、必ず直面する課題でしょう。

そこでこの記事では、そんな疑問を解消するために、CakePHPとLaravelのそれぞれの特徴から、設計思想の違い、機能の豊富さ、学習コスト、将来性、そして最新の求人数に至るまで、あらゆる角度から徹底的に比較・解説します。

【本記事の信頼性】

  • 執筆者は元エンジニア
  • 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
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CakePHPとLaravelはどちらもPHPのフレームワーク

CakePHPとLaravelはどちらもPHPのフレームワーク

Webアプリケーションやシステムの開発に広く用いられているプログラミング言語、PHP。
そのPHP開発をより効率的かつ安全に進めるために作られた骨組みが「PHPフレームワーク」です。

PHPフレームワークの中でも、CakePHPとLaravelは特に知名度が高く、多くのプロジェクトで採用されてきました。

どちらのフレームワークも、プログラムの構造をModel(データ処理担当)、View(画面表示担当)、Controller(全体制御担当)の3つに分割して開発を進める「MVCアーキテクチャ」を採用しています。

この仕組みにより、コードの整理がしやすくなり、複数人での分業開発もスムーズに行えるようになります。

しかし、CakePHPとLaravelは似ているようで、その設計思想や得意なこと、コミュニティの規模など、多くの点で違いがあります。

以下の項目で、それぞれの特徴や違いについて詳しく解説していきます。

CakePHPの主な特徴

CakePHPの主な特徴

CakePHPは、「ケーキを焼くように簡単に開発する」というコンセプトを掲げるPHPフレームワークです。

その最大の特色は「規約重視(Convention over Configuration)」という設計思想にあります。
これは、開発者が細かな設定に頭を悩ませることなく、あらかじめ定められた規約に沿ってコーディングを進めることで、迅速にアプリケーションを構築できるという考え方です。

例えば、データベースのテーブル名を複数形(例:users)にすると、自動的にモデル名は単数形(例:User)として認識されるなど、命名規則に従うだけでフレームワークが多くのことを自動で処理してくれます。

これにより、コードの記述量が減り、誰が書いても同じような構造のコードになるため、チーム開発における統一性の担保や、後からのメンテナンスが容易になるというメリットが生まれます。

また、「bake」と呼ばれる強力なコード自動生成機能も備わっています。

データベースの構造を元に、基本的なCRUD(作成、読み取り、更新、削除)処理を行うためのモデル、ビュー、コントローラーの雛形をコマンド一つで生成できるため、開発の初期段階にかかる時間を大幅に短縮させることが可能です。

Laravelの主な特徴

Laravelの主な特徴

Laravelは、「Web職人のためのPHPフレームワーク」というキャッチフレーズで知られ、現在、世界的に最も人気のあるPHPフレームワークです。

Laravelの魅力は、その「柔軟性」と「機能の豊富さ」にあります。

CakePHPのような厳格な規約は少なく、開発者が自由にディレクトリ構造を決めたり、好みのライブラリを組み合わせたりして開発を進めることができます。

Laravelは、モダンなWebアプリケーション開発に必要とされる多彩な機能を標準で備えています。

Eloquent ORM オブジェクト指向の考え方で直感的にデータベースを操作できる機能
Artisanコマンド コマンド一つでコードの雛形作成やデータベース管理ができる強力なコマンドラインツール
Bladeテンプレートエンジン PHPのコードをビューの中にシンプルかつ安全に記述できる仕組み
豊富なエコシステム 認証機能を手軽に実装できるBreezeやJetstream、サーバー管理を自動化するForgeなど、開発を加速させる公式・非公式のパッケージが非常に充実

世界中に巨大な開発者コミュニティが存在するため、最新の情報や技術的な問題の解決策を見つけやすいのも大きな強みです。自由度の高さから、小規模なWebサイトから大規模で複雑なWebアプリケーションまで、幅広い開発に対応できるでしょう。

CakePHPとLaravelの違い

CakePHPとLaravelの違い

CakePHPとLaravelは、同じPHPフレームワークでありながら、様々な違いがあります。

ここでは、両者の違いを具体的に解説していきます。

規約重視か柔軟性重視か

CakePHPとLaravelの最も本質的な違いは、開発におけるアプローチにあります。

CakePHPは「規約重視」の思想を徹底しています。
これは、ファイル名やクラス名の付け方、ディレクトリの配置場所など、細かなルールがフレームワークによって定められていることを意味します。

開発者はこの規約に従うことで、設定作業を最小限に抑え、素早く開発の本質的な部分に着手できます。
チーム開発では、この規約がコーディングスタイルの統一に繋がり、コードの可読性や保守性を高めるという大きな利点をもたらすでしょう。
しかし、規約から外れた特殊な実装を行おうとすると、かえって手間がかかる場面も出てきます。

一方、Laravelは「柔軟性重視」です。
CakePHPほど厳格な命名規則はなく、開発者はプロジェクトの要件に応じて比較的自由にコードを記述し、ディレクトリ構造を設計することが可能です。

この自由度の高さは、経験豊富な開発者が独創的なアイデアを形にしたり、複雑なシステムを構築したりする際に強力な武器となります。

ただし、自由であるということは、裏を返せば設計の指針を開発者自身が決めなければならないということでもあります。
そのため、一定の設計スキルやチーム内でのルール作りが求められるでしょう。

機能の豊富さ

Webアプリケーション開発における「機能の豊富さ」という観点では、Laravelに軍配が上がります。

Laravelは、現代的な開発で求められるほとんどの機能を標準で搭載している「フルスタックフレームワーク」です。
ユーザー認証、データベース操作、タスクスケジューリング、キューイング、キャッシュといった機能が最初から組み込まれており、別途ライブラリを探して導入する手間が少ないのが特徴です。

さらに、Laravel公式が提供する豊富なパッケージ群(エコシステム)を使えば、サーバーレス環境へのデプロイや決済処理など、より高度な機能を簡単に追加できます。

対するCakePHPも、Webアプリケーション開発に必要な基本的な機能は一通り揃っています。
bake機能によるコードの自動生成は、特に定型的な開発において非常に強力です。

しかし、Laravelと比較すると、標準で提供される機能の範囲はやや限定的であり、よりシンプルでコアな機能に絞られている印象を受けます。

もちろん、CakePHPもプラグイン機構を利用して機能拡張が可能ですが、Laravelのエコシステムの広大さと活発さには及ばないのが現状です。

多機能性を求めるのであれば、Laravelの方がより多くの選択肢を提供してくれます。

将来性

フレームワークの将来性を見極める上で重要なのは、コミュニティの活発さ、アップデートの頻度、そして世界的なシェアです。

2025年現在、これらの点でLaravelは非常に高い将来性を持っていると言えます。

世界中の開発者から圧倒的な支持を集めており、GitHubのスター数や各種調査でもPHPフレームワークの中でトップを走り続けています。

コミュニティが巨大であるため、新しい技術トレンドへの追随も早く、バージョンアップも定期的かつ活発に行われています。

この勢いは今後も続くと予想され、Laravelを習得しておくことは、長期的なキャリアを考える上で有利に働く可能性が高いでしょう。

一方、CakePHPはかつて日本国内で高いシェアを誇りましたが、世界的に見るとLaravelに大きく差をつけられているのが実情です。

とはいえ、開発が停滞しているわけではありません。
安定したバージョンアップは継続されており、長年にわたってCakePHPで構築されたシステムの保守・運用案件も依然として存在します。

日本国内ではいまだに根強い人気があり、特定の分野や企業では標準フレームワークとして採用され続けているケースもあります。
トレンドの最前線というよりは、実績と安定性を重視する現場で、これからも堅実な選択肢として残り続けると考えられます。

学習コスト

フレームワークの学習コストは、個人のプログラミング経験によって感じ方が異なりますが、一般的にはCakePHPの方が初心者にとっての入り口は易しいとされています。

その理由は、やはり「規約重視」という特性にあります。

学ぶべきルールが明確に決まっているため、その規約を一つずつ覚えていけば、自然とアプリケーションの形を作ることが可能です。
迷う点が少なく、道筋が示されているため、フレームワーク学習の第一歩としてはつまずきにくいでしょう。

また、日本での歴史が長い分、日本語の書籍やブログ記事といった学習資料を見つけやすい点もメリットです。

対してLaravelは、多機能かつ柔軟であるため、全体像を把握するまでに時間がかかる可能性があります。

覚えるべき概念やコンポーネントが多く、自由度が高い分、どのように設計すれば良いか初心者は戸惑うかもしれません。

しかし、Laravelには「Laracasts」という非常に質の高い公式の動画チュートリアルサイトがあり、世界中の開発者による豊富な情報がインターネット上に溢れています。
公式ドキュメントも非常に丁寧に作られているため、学習リソースの量と質で困ることはないでしょう。

最初のハードルは少し高いかもしれませんが、一度基本を理解すれば、その豊富な機能が学習を強力にサポートしてくれます。

開発スピード

開発スピードは、プロジェクトの性質によってどちらのフレームワークが優位に立つかが変わります。

管理画面の作成など、定型的でCRUD処理が中心となる小規模から中規模のアプリケーション開発においては、CakePHPが非常に高い生産性を発揮します。
データベースのテーブル設計さえ完了していれば、bakeコマンドを実行するだけで基本的な機能を持ったプログラムが一瞬で生成されます。

この「初期開発の速さ」はCakePHPの大きな強みであり、プロトタイピングや短納期の案件で特に威力を発揮するでしょう。

一方で、LaravelもArtisanコマンドによる雛形作成や、豊富なパッケージを利用することで、決して開発スピードが遅いわけではありません。

むしろ、複雑なビジネスロジックや独自の要件が含まれる大規模な開発プロジェクトにおいては、Laravelの柔軟性が長期的な開発効率を高めることに繋がります。
規約に縛られずに最適な設計を適用できるため、拡張や仕様変更にも対応しやすいのです。

初期の立ち上がりはCakePHPに分があるかもしれませんが、アプリケーションの成長や複雑化まで見据えた場合、Laravelの方が結果的にスムーズに開発を進められる場面が多くなるでしょう。

処理速度

フレームワークの処理速度は、バージョン、PHPの実行環境、そして何よりもアプリケーションの実装方法に大きく依存するため、一概に「どちらが速い」と断言するのは困難です。

過去には、CakePHPはその多機能さから処理速度が遅いという評価を受けた時期もありましたが、バージョン3以降、大幅なパフォーマンス改善が行われました。
現在のバージョンでは、一般的なWebアプリケーションにおいて速度がボトルネックになるケースは稀です。

Laravelもまた、パフォーマンスを常に意識した開発が続けられています。
キャッシュ機構が非常に充実しており、ルートや設定、ビューなどをキャッシュすることで、本番環境では高速なレスポンスを実現できます。

確かに、フレームワーク自体の機能が豊富なため、ごく単純な処理だけを比較すれば素のPHPよりはオーバーヘッドがありますが、実用上問題となるレベルではありません。

結論として、2025年現在では、両者の間に決定的な処理速度の差はないと考えてよいでしょう。

速度を追求する場合は、フレームワークの選定よりも、データベースのクエリ最適化や適切なキャッシュ戦略といった、アプリケーションレベルでのチューニングの方がはるかに重要になります。

求人数

エンジニアとしてのキャリアを考える上で、求人数はフレームワーク選定の重要な指標となります。

2025年時点の日本の求人市場を見ると、Laravelの案件数がCakePHPの案件数を大きく上回っている状況です。

例えば、大手求人サイト「求人ボックス」での求人数を見ても、その差は明らかです。

CakePHPの求人数 2,661件
Laravelの求人数 21,046件

上記のように、10倍近い開きがあります。

この傾向から、これからPHPフレームワークを学んで新しい仕事を探したい、キャリアの選択肢を広げたいと考えている方にとっては、Laravelを習得する方が有利と言えます。

もちろん、CakePHPのスキルも「既存システムの保守」という安定した需要があるため、決して無駄になるわけではありません。

CakePHPとLaravelのどちらを学ぶのがおすすめ?

CakePHPとLaravelのどちらを学ぶのがおすすめ?

ここまで比較してきた内容を踏まえ、どのような人にどちらのフレームワークがおすすめかをまとめます。

最終的な選択は、自身の目的やキャリアプランによって決まります。

CakePHPがおすすめな人

PHPフレームワークを初めて学ぶ人
厳格な規約があるため、学習の道筋が明確で挫折しにくいでしょう。「お作法」を覚えることで、自然とMVCの概念を理解できます。

規約に沿って効率的に開発したい人
細かい設計で悩むよりも、ルールに従って素早く形にしたい場合に適しています。

小〜中規模の管理画面などを迅速に構築したい人
bake機能を使えば、データベース中心のアプリケーションを驚くほど短時間で開発可能です。

Laravelがおすすめな人

モダンなWeb開発のトレンドを学びたい人
現在のPHP開発の主流であり、豊富な機能やエコシステムに触れることで、現代的な開発手法を幅広く学べます。

将来的に大規模で複雑なアプリケーション開発に挑戦したい人
柔軟性と拡張性の高さは、独自の要件が多い複雑なプロジェクトで真価を発揮します。

フリーランスとして案件の選択肢を広げたい人
求人数が圧倒的に多いため、仕事を見つけやすく、多様な案件に挑戦する機会が増えるでしょう。

まとめ

以上、PHPの二大フレームワークであるCakePHPとLaravelについて、その特徴から将来性、求人数まで様々な角度から比較解説しました。

両者の違いを簡潔にまとめると以下のようになります。

  • CakePHP:「規約重視」で学習しやすく、bake機能による迅速な開発が得意。実績があり、保守案件も安定している。
  • Laravel:「柔軟性重視」で機能が非常に豊富。モダンな開発や大規模案件に強く、世界的な人気と将来性が高い。

どちらのフレームワークが優れているかという問いに、正解はありません。

重要なのは、自分が作ろうとしているアプリケーションの規模や特性、そして自身のスキルレベルや今後のキャリアプランを考慮して、最適なツールを選択することです。

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