IT業界への就職や転職を考える際、「ITエンジニア」と「システムエンジニア(SE)」という言葉は頻繁に目にしますが、その違いを正確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。
両者は混同されがちですが、実は定義や意味が異なります。
そこでこの記事では、ITエンジニアとシステムエンジニアの違いについて解説していきますので、是非参考にしてください。

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ITエンジニアとシステムエンジニアの違い

IT業界に興味を持つと、必ずと言っていいほど「ITエンジニア」と「システムエンジニア」という言葉に触れることになります。
この二つの言葉は、同じ意味で使われることもありますが、実際には明確な違いが存在します。
その違いを正しく理解するためには、まずそれぞれの言葉が表す範囲、つまり定義を正確に把握することが重要です。
この項目では、「ITエンジニア」と「システムエンジニア」の関係性を明らかにしていきます。
ITエンジニアとはIT関連の仕事をするエンジニアの総称
ITエンジニアとは、ITの専門知識やスキルを活用して、社会や企業の課題を解決する技術者の「総称」です。
つまり、ITエンジニアという言葉は、特定の職種を指す固有名詞ではなく、コンピュータシステムやネットワーク、ソフトウェアなど、IT分野で働く非常に幅広いエンジニア全体を包括したものとなります。
例えば、「医療従事者」という言葉が医師や看護師、薬剤師など様々な専門職を含むように、ITエンジニアという大きな枠組みの中にも、多種多様な専門分野が存在するのです。
Webサイトを構築する人も、企業のデータベースを管理する人も、スマートフォンのアプリを開発する人も、すべてがITエンジニアに含まれます。
したがって、誰かが「私はITエンジニアです」と名乗った場合、その人が具体的にどのような仕事をしているのかは、さらに詳しく聞かなければわかりません。
システムエンジニアもITエンジニアの一種
それでは、システムエンジニア(SE)はどこに位置付けられるのでしょうか。
結論から言うと、システムエンジニアは、ITエンジニアという大きなカテゴリに含まれる具体的な「職種の一つ」です。
先ほどの例えを用いるなら、「医療従事者」という総称の中に「医師」という専門職があるように、「ITエンジニア」という総称の中に「システムエンジニア」という専門職が存在します。
つまり、すべてのシステムエンジニアはITエンジニアですが、すべてのITエンジニアがシステムエンジニアというわけではないのです。
システムエンジニアは、ITエンジニアという広大な範囲の中で、特に「システムの設計・開発」という領域を専門とする職種である、と理解してください。
ITエンジニアの種類

ITエンジニアという言葉は、先ほど解説した通り非常に幅広い職種を指す総称です。
さらに、技術の進化と社会のニーズの多様化に伴い、専門分野がますます細分化されたことで、ITエンジニアの種類は今も増え続けています。
ITエンジニアの種類を大別すると、以下のようになります。
| ITエンジニアの種類(大分類) | ITエンジニアの種類(中分類) | 役割や仕事 |
| Webエンジニア | フロントエンドエンジニア | ユーザーが直接触れるWeb画面の設計・実装を担当 |
| バックエンドエンジニア | サーバー側の処理やデータ連携など裏側の仕組みを構築 | |
| インフラエンジニア | ネットワークエンジニア | 社内外の通信インフラ(LAN/WAN等)の設計・運用を担う |
| データベースエンジニア | データの設計・管理・最適化を通じて情報の信頼性を確保 | |
| クラウドエンジニア | AWSやAzureなどのクラウド環境の構築・運用を担当 | |
| セキュリティエンジニア | サイバー攻撃や情報漏洩を防ぐための対策と監視を行う | |
| AIエンジニア | 機械学習エンジニア | 学習アルゴリズムの設計・実装・評価を担当。モデル開発の中心的存在 |
| データサイエンティスト | ビジネス課題をデータ分析で解決。統計解析や可視化も含む | |
| データエンジニア/アーキテクト | AI開発に必要なデータ基盤の設計・整備・管理を担当 | |
| 開発系エンジニア | 組み込みエンジニア | 家電や車載機器などに組み込まれるソフトウェアを開発 |
| アプリケーションエンジニア | 業務系や一般向けアプリの設計・開発・保守を担当 | |
| ゲームエンジニア | ゲームのロジック・描画・物理演算などをプログラムで実装 | |
| その他のエンジニア | QAエンジニア | ソフトウェアの品質保証のためのテスト設計と検証を行う |
| 社内SE | 社内システムの運用・保守・ITサポートを通じて業務支援 | |
| テストエンジニア | ソフトウェアの動作確認や不具合検出を専門に行う | |
| セールスエンジニア | 技術的知識を活かして営業支援や顧客への技術提案を行う |
上記はあくまで主なITエンジニアの種類であり、さらに細分化することもできます。
システムエンジニアは、上記のようなITエンジニアの仕事における上流工程(要件定義や設計)を担当する形になります。
詳しくは、次の項目で解説します。
システムエンジニアとは何か

ITエンジニアの中でも代表的な職種の一つが、システムエンジニア(SE)です。
この項目では、システムエンジニアの役割について掘り下げていきます。
システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの主な仕事は、顧客の要望を実現するためのシステム開発において、プログラミングを行う前段階の「上流工程」と呼ばれる設計フェーズが主な活動領域となります。
具体的な仕事の流れは、一般的に以下のようになります。
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要件定義:顧客にヒアリングを行い、「どのような業務を効率化したいのか」「システムによって何を実現したいのか」といった要望や課題を詳細に洗い出し、システムの目的や必要な機能を明確に定義します。
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基本設計:要件定義で定めた内容を基に、システムの全体像を設計します。ユーザーインターフェースや、システムが処理するデータの流れ、必要なハードウェアやソフトウェアの構成などを決定する工程です。
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詳細設計:基本設計をさらにブレークダウンし、プログラマーが具体的に開発作業を進められるように、個々のプログラムの動作や処理内容、データベースの構造といった細部までを記した、詳細な設計書を作成します。
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テスト・導入:開発されたシステムが設計書通りに正しく動作するかを検証し、問題がなければ顧客の環境へシステムを導入します。
このように、顧客と開発チームの間に立ち、両者の橋渡し役としてプロジェクトを技術的に牽引する、非常に重要なポジションです。
プログラマーとの違い
システムエンジニア(SE)としばしば比較される職種に、プログラマー(PG)があります。
両者の違いは、システム開発プロジェクトにおける「役割分担」にあります。
非常にシンプルに表現するならば、システムエンジニアが「システムの設計図を描く建築家」であるのに対し、プログラマーは「その設計図に基づいて家を建てる大工」に例えることができるでしょう。
システムエンジニアが作成した詳細設計書という名の設計図を受け取り、プログラミング言語を用いて実際にコードを記述していくのがプログラマーの主な仕事です。
企業やプロジェクトの規模によっては、システムエンジニアがプログラミングを兼任することもありますが、基本的にシステムエンジニアは上流工程のみを担当する形になります。
まとめ
今回は、混同されやすいITエンジニアとシステムエンジニアの違いについて、その定義や仕事内容を中心に解説しました。
この記事の要点を改めて整理します。
- ITエンジニアは、IT技術に関わる専門職の「総称」であり、非常に幅広い職種を含む
- システムエンジニアは、ITエンジニアという大きな括りの中の「専門職の一つ」
- システムエンジニアの主な仕事は、顧客の要望を形にするためのシステムの設計、すなわち開発プロジェクトの「上流工程」を担うこと
IT業界を目指すにあたり、まずはこの基本的な関係性を理解することが第一歩です。



