QAエンジニアにおすすめの資格6選!取得メリットや勉強方法も解説

プログラミング関連の資格

品質保証のスペシャリストとして活躍するQAエンジニア。
そんなQAエンジニアとしてスキルアップや年収向上を目指すなら、資格取得は有効な手段の一つです。

この記事では、QAエンジニア向けのおすすめ資格6選や、資格取得に向けての効果的な勉強方法、実務で求められるスキルなど、徹底解説しますので、是非参考にしてください。

【本記事の信頼性】

  • 執筆者は元エンジニア
  • 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
  • 自らも地元密着型のプログラミングスクールを運営
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QAエンジニアとは

QAエンジニアとは

QAエンジニアとは、「Quality Assurance(品質保証)」を担当するエンジニアのことです。
ソフトウェアやシステムの品質を管理・保証することで、ユーザーに安全で使いやすい製品を提供する重要な役割を担っています。

QAエンジニアの主な業務は、テスト計画の立案から実行、結果分析、改善提案まで多岐にわたります。
単にバグを発見するだけでなく、ユーザビリティや性能面も含めた総合的な品質向上を目指すのが特徴です。

テストエンジニアが主に不具合の発見に注力するのに対し、QAエンジニアは品質保証プロセス全体を俯瞰し、継続的な改善を推進する立場にあります。

近年、IoTやAI技術の発展により、システムの複雑化が進んでいることから、高度な品質保証スキルを持つQAエンジニアの需要は年々高まっており、多くの企業が即戦力となる人材を求めている状況です。

QAエンジニアが資格を取得するメリット

QAエンジニアが資格を取得するメリット

QAエンジニアが資格を取得することで、キャリアアップや年収向上など様々なメリットが得られます。

ここでは、資格取得がもたらす3つの主要なメリットについて詳しく解説していきます。

QAエンジニアとしてのスキルを客観的に証明できる

QAエンジニアにとって資格取得の最大のメリットは、自身のスキルを客観的に証明できることでしょう。
実務経験だけでは伝わりにくい技術力や知識レベルを、資格という形で可視化できます。

転職活動においても、資格保有は大きなアドバンテージとなります。
特に国際的に認められているJSTQB認定資格などは、グローバル企業での評価も高く、キャリアの選択肢が広がるきっかけになるでしょう。

採用担当者にとっても、応募者の技術レベルを判断する明確な指標となるため、書類選考の通過率向上にもつながります。

品質向上の知識を抜け漏れなく学べる

資格取得に向けた学習プロセスは、品質保証に関する知識を体系的に習得する絶好の機会となります。
実務経験だけでは偏りがちな知識を、幅広くバランスよく学べるのが大きな利点でしょう。

テスト技法から品質管理手法、プロジェクトマネジメントまで、試験範囲に含まれる内容を網羅的に学習することで、業務の質が向上します。
これまで経験則で行っていた作業も、理論的な裏付けを持って実践できるようになり、より効率的で効果的なアプローチが可能になるでしょう。

特に最新のテスト自動化技術やアジャイル開発における品質保証など、トレンドを押さえた知識も身につきます。

資格手当によって年収アップを図れる

多くの企業では、業務に関連する資格保有者に対して資格手当を支給しています。
QAエンジニア関連の資格も例外ではなく、月額数千円から数万円の手当が支給されるケースが増えています。

特に大手企業やIT系企業では、資格取得を積極的に推奨しており、受験費用の補助や合格祝い金などの制度も充実しています。

複数の資格を取得することで、年収ベースで数十万円の増加も見込めるでしょう。

長期的なキャリア形成においても、資格保有は有利に働きます。
転職時の年収交渉でも、資格を根拠とした希望年収の提示が可能となり、より良い条件での転職が実現しやすくなるでしょう。

QAエンジニアにおすすめの資格6選

QAエンジニアにおすすめの資格6選

品質保証のプロフェッショナルを目指すQAエンジニアにとって、適切な資格選びは重要です。

ここでは、実務に直結し、キャリアアップにも有効な6つの資格を厳選してご紹介します。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB認定テスト技術者資格は、ソフトウェアテストの国際資格として最も認知度が高い資格です。
Foundation Level(FL)とAdvanced Level(AL)の2つのレベルがあり、段階的にスキルアップを図れます。

試験料はFoundation Level、Advanced Levelともに22,000円(税込)となっています。

Foundation Levelは基礎的な知識を問う試験です。
合格率は60%~70%と、テスト未経験者でも挑戦しやすい難易度です。

一方、Advanced Levelは「テストマネージャ」と「テストアナリスト」の2種類があり、より実践的な内容が出題されます。
合格率は30%~40%ほどで、やや難易度が高くなります。

この資格の最大の特徴は、国際的に通用することでしょう。
ISTQBの加盟組織であるJSTQBの認定資格は、世界130カ国以上で相互認証されており、グローバルに活躍したいエンジニアには必須といえます。

試験は日本語で受験可能ですが、内容は国際標準に準拠しているため、どこの国でも通用する知識が身につきます。

ソフトウェア品質技術者資格認定

ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)は、日本科学技術連盟が実施する資格で、初級と中級の2段階に分かれています。
上級については「実施予定」となっていますが、2025年現在ではまだ実施されていません。

初級では、ソフトウェアの品質に関する基礎知識や品質マネジメントの考え方が問われ、試験時間は60分間です。
合格率は約40%~50%ほどとなっています。

中級では、品質マネジメントシステムの知識やソフトウェアプロセス評価の考え方などについて出題され、試験時間は120分間となっています。
合格率は約10%~20%と、かなり難易度の高い試験です。

この資格は、ソフトウェアテストだけでなく、品質管理全般の知識を問う点が特徴的です。
品質保証部門だけでなく、開発者やプロジェクトマネージャーにも推奨される資格といえるでしょう。

IT検証技術者認定試験

IT検証技術者認定試験(IVEC)は、一般社団法人IT検証産業協会(IVIA)が認定する資格で、2025年春期試験よりCBT(Computer Based Testing)に移行し、全国340カ所で受験可能となりました。

2024年春期試験より従来の試験レベルを再編し、アシスタントクラス、テスタークラス、デザイナークラス、アーキテクトクラス、エバンジェリストクラスの5つのクラスに分かれています。

実務を重視した記述式試験が特徴で、現場で即戦力となる人材を認定することを目的としています。

特に注目すべきは、初心者向けのアシスタントクラスが新設されたことでしょう。
アシスタントクラスは、IBT(Internet Based Testing)方式で24時間いつでも受験可能で、学生割引や団体割引(20名以上)も用意されています。

これにより、学生や未経験者でもIT検証の世界に足を踏み入れやすくなりました。

QC検定

QC検定(品質管理検定)は、2025年9月実施の第40回から3級・4級がコンピュータ試験(CBT)に変更され、より受験しやすくなります。
品質管理に関する知識を客観的に評価する試験として、製造業を中心に高い評価を得ています。

試験は4級から1級まであり、それぞれ求められるレベルが異なります。

3級は品質管理の基本知識を理解し、QC七つ道具の基本的な作成方法や使用方法を理解しているレベルが求められます。

2級以上になると、統計的手法を活用した問題解決能力が必要となるでしょう。

対象者 試験形式 合格基準
4級 品質管理初心者 CBT(2025年9月~) 70%以上
3級 品質管理の基礎を学ぶ人 CBT(2025年9月~) 総合70%以上、各分野50%以上
2級 品質管理の実践者 マークシート 総合70%以上、各分野50%以上
1級 品質管理のリーダー マークシート+論述 総合70%以上、各分野50%以上

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門とも呼ばれる国家資格です。
QAエンジニアにとっても、IT全般の基礎知識を証明する資格として重要な位置づけとなっています。

試験では、コンピュータシステムの基礎理論から、プログラミング、ネットワーク、データベース、セキュリティまで幅広い分野が出題されます。
これらの知識は、QAエンジニアがシステム全体を理解し、効果的なテスト戦略を立案する上で不可欠でしょう。

特に、アルゴリズムやデータ構造の理解は、テストケースの効率的な設計に役立ちます。

試験は年間を通じて随時実施されており、CBT方式で受験できます。
合格率は25%前後と決して高くありませんが、体系的にIT知識を学べる点で、キャリアの早い段階での取得をおすすめします。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位に位置する国家資格です。
より高度な知識と応用力が求められ、QAエンジニアとしてのスキルアップに最適な資格といえるでしょう。

試験内容は、システム開発における上流工程から下流工程まで幅広くカバーしています。
プロジェクトマネジメントやシステム監査の知識も問われるため、QAエンジニアがキャリアアップを目指す上で重要な資格となります。

特に、品質管理手法やリスクマネジメントに関する出題は、実務に直結する内容が多く含まれています。

年2回(春期・秋期)実施される試験は、午前の選択式問題と午後の記述式問題で構成されています。
合格率は20%前後と難易度は高めですが、その分、取得後の評価も高く、管理職やコンサルタントへのキャリアパスも開けるでしょう。

QAエンジニア向けの資格を取得するための勉強方法

QAエンジニア向けの資格を取得するための勉強方法

資格取得を目指す上で、効率的な勉強方法を選ぶことは合格への近道となります。

この項目では、多くの合格者が実践している4つの学習アプローチを紹介していきます。

公式教材を利用する

資格取得の第一歩として、各資格団体が発行する公式教材の活用は欠かせません。
公式教材は試験範囲を網羅的にカバーしており、出題傾向も反映されているため、効率的な学習が可能でしょう。

例えばJSTQBでは、公式シラバスが無料で公開されており、これが試験の教科書となります。
シラバスを読み込むことで、試験で問われる知識の全体像を把握できます。

また、公式の参考書や問題集も発売されており、これらを組み合わせることで理解を深められるでしょう。
特に重要な用語や概念は、繰り返し確認することが大切です。

JCSQEでは、過去の出題問題の一部を解説付きで公開しています。
これらを活用することで、実際の試験形式に慣れることができ、自分の弱点も把握できます。

専門の書籍を購入する

公式教材に加えて、市販の専門書籍を活用することで、より深い理解が得られます。
特に実務経験が少ない方は、基礎から応用まで段階的に学べる書籍を選ぶとよいでしょう。

テスト技法やテスト設計に関する専門書は数多く出版されています。
「ソフトウェアテスト技法」「テスト駆動開発」関連の定番書籍から始め、徐々に専門的な内容へ進むのがおすすめです。

また、品質管理手法に関する書籍も併せて読むことで、QAエンジニアとしての視野が広がるでしょう。

実例やケーススタディが豊富な書籍を選ぶと、実務への応用もイメージしやすくなります。

YouTube動画を活用する

近年、YouTube上には質の高い学習コンテンツが多数公開されており、資格取得の強力な味方となっています。
視覚的に理解しやすく、繰り返し視聴できる点が大きなメリットでしょう。

各資格の専門チャンネルもあり、こうしたチャンネルでは試験対策だけでなく、実務で役立つテクニックも学べます。
また、合格者の体験談や勉強法を紹介する動画も参考になるでしょう。

無料で視聴できるため、まずは動画で概要を掴んでから本格的な学習に入るという使い方もおすすめです。

ただし、情報の正確性には注意が必要なので、必ず公式情報と照らし合わせて確認することが大切です。

プログラミングスクールに通う

独学での限界を感じた場合は、プログラミングスクールやIT専門学校の活用も検討しましょう。
体系的なカリキュラムと専門講師による指導で、効率的に学習を進められます。

資格取得に特化した受講コースを用意しているプログラミングスクールも多いため、目的に合わせてスクールを探すとよいでしょう。

また、スクールでの学習は資格取得だけでなく、スキルアップにも繋がるため、エンジニア就職・転職の可能性を上げてくれます。

資格取得以外にも求められるQAエンジニアのスキル

資格取得以外にも求められるQAエンジニアのスキル

資格は重要な武器となりますが、実務で活躍するQAエンジニアには資格以外のスキルも欠かせません。

ここでは、現場で本当に必要とされる4つの実践的スキルについて解説します。

プログラミングスキル

QAエンジニアにとって、プログラミングスキルは必須といえるでしょう。
テスト対象のソースコードを理解し、効果的なテストケースを設計するためには、少なくとも基本的なプログラミング知識が必要です。

特に重要なのは、テスト自動化に関連するスキルです。
SeleniumやCypressなどの自動化ツールを使いこなすには、JavaScriptやPythonなどの言語知識が不可欠となります。

また、CI/CDパイプラインへのテスト統合や、APIテストの実装など、開発プロセス全体を理解した上でのスキルが求められます。

プログラミングスキルは、バグの原因特定や修正提案の際にも役立ちます。
開発者と同じ言語で議論できることで、コミュニケーションの質も向上し、チーム全体の生産性向上に貢献できるでしょう。

テストスキル

テストスキルは、QAエンジニアの核となる能力です。
境界値分析や状態遷移テスト、ストレステストなど、複数のテスト技法を状況に応じて使い分けられる知識とスキルが欠かせません。

テスト設計においては、限られたリソースで最大の効果を得るための戦略的思考が必要でしょう。
リスクベースドテストやペアワイズ法などの技法を活用し、効率的なテストケースを作成する能力が求められます。

また、最新のテストツールの知識も重要で、「CyPress」や「TestCafe」といったテストツールを使いこなすスキルが求められます。
これらのツールを効果的に活用することで、テストの効率化と品質向上を両立できるでしょう。

コミュニケーションスキル

QAエンジニアは、開発チーム、プロジェクトマネージャー、時にはクライアントとも密接に連携する必要があります。
そのため、高いコミュニケーションスキルが求められます。

バグレポートの作成では、開発者が問題を再現し修正できるよう、明確で具体的な情報を伝える必要があります。
技術的な内容を分かりやすく説明する能力や、相手の立場に立った伝え方が重要です。

また、品質に関する懸念事項を適切に報告し、プロジェクト全体の利益を考えた提案ができることも求められます。

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ソフトウェア開発のスキル

QAエンジニアには、ソフトウェア開発プロセス全体を理解するスキルが求められます。
要件定義から設計、実装、テスト、リリースまでの一連の流れを把握し、各フェーズでの品質保証活動を適切に実施する必要があります。

アジャイル開発やDevOpsなど、最新の開発手法への理解も重要でしょう。
スプリント内でのテスト活動の計画や、継続的インテグレーションにおけるテスト戦略の立案など、開発手法に応じた品質保証アプローチが必要です。

また、設計レビューへの参加や、テスタビリティを考慮した設計提案など、上流工程から品質向上に貢献する姿勢も大切です。

まとめ

以上、QAエンジニアにおすすめの資格や、資格を取得するメリットなどについて詳しく解説してきました。

エンジニアにとって資格は必須ではないものの、取得して損をすることはありません。
少しでも自分の市場価値を上げたいと考えている方には、資格取得がおすすめです。

特に、これからエンジニアを目指す方や、駆け出しエンジニアの方にとって、資格が役立つ場面は多いので、是非資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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