「そもそもWebエンジニアに資格はいらないって本当?」
Webエンジニアを目指している方や、Webエンジニアとして働きだしたばかりという方の中には、このような疑問を持っている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、未経験者から現役エンジニアまで、レベル別におすすめなWebエンジニア向け資格17選を紹介します。
また、「Webエンジニアに資格はいらない」と言われる理由や、資格取得のメリットなども併せて解説していきますので、是非参考にしてください。
【本記事の信頼性】
- 執筆者は元エンジニア
- 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
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Webエンジニアは2種類存在する
現代のWebエンジニアは、担当する業務領域によって大きく2つの分野に分かれています。
どちらの分野を目指すかによって必要なスキルや取得すべき資格も変わってくるため、まずはそれぞれの特徴をしっかり理解しておきましょう。
フロントエンドエンジニア
フロントエンドエンジニアは、ユーザーが直接触れる部分のデザインや操作性を担当する職種です。
Webサイトやアプリケーションで、ユーザーが目にする画面の見た目やユーザビリティを向上させることが主な業務となります。
具体的な業務としては、WebデザイナーがデザインしたUI(ユーザーインターフェース)をHTMLやCSS、JavaScriptを使って実際に動くWebページに変換する作業があります。
近年では単なるコーディングだけでなく、ユーザビリティを考慮した設計やレスポンシブデザインの実装、アクセシビリティへの配慮も求められるでしょう。
また、ReactやVue.jsといったモダンなJavaScriptフレームワークを活用して、動的で高機能なWebアプリケーションを開発することも増えています。
ユーザーが快適にサービスを利用できるよう、パフォーマンスの最適化やSEO対策なども重要な仕事の一部です。
バックエンドエンジニア
バックエンドエンジニアは、データベースやサーバーの構築、管理を行う職種で、ユーザーからは見えない裏側の仕組みを担当します。
Webサービスの根幹となるシステムアーキテクチャの設計や構築を行うため、非常に重要な役割を担っているのです。
主な業務内容は、サーバーサイドのプログラム開発、データベース設計、APIの設計・開発、セキュリティ対策の実装などがあります。
PythonやJava、PHP、Ruby、Node.jsといったサーバーサイドの言語を使ってプログラミングしていきます。
また、サービスが安定稼働するよう、パフォーマンス監視や障害対応なども重要な業務でしょう。
なぜ「Webエンジニアに資格はいらない」と言われる?
Webエンジニアを目指す方にとって、「資格は必要ない」という声をよく耳にするかもしれません。
実際に多くの現役Webエンジニアが資格を持たずに活躍しているのも事実です。
では、なぜWebエンジニアに資格はいらないと言われているのでしょうか?
この項目では、その理由について紹介していきます。
資格がなくてもWebエンジニアになれる
弁護士や医師などとは異なり、Webエンジニアとして働くために法律上必須となる資格はありません。
医師免許や弁護士資格のような業務独占資格が存在しないため、極端に言えば今日からでも「Webエンジニア」と名乗ることができてしまいます。
多くの企業では、資格の有無よりも実際にプログラムが書けるかどうか、チームで働けるかどうかといった実務能力を重視する傾向があります。
そのため、独学でプログラミングスキルを身につけ、実際にサービスを開発した経験があれば、未経験からでも転職可能なケースが多いのです。
また、Web業界はまだ比較的新しい分野であり、実務で活躍している多くのエンジニアも現場で技術を学んできました。
そういった背景もあって、資格よりも実践的なスキルや経験が評価される文化が根付いています。
Webエンジニアに特化した資格がない
Webエンジニアの実務スキルを体系的に扱う試験がないことも、資格が軽視される理由の一つです。
基本情報技術者試験のような国家資格は存在しますが、これらはIT全般の基礎知識を問うものであり、Webエンジニアの実務に直結した内容とは言えません。
現在のWeb開発では、ReactやVue.js、Node.js、Dockerなど多様な技術が使われていますが、これらの技術を包括的に評価する公的な資格試験は存在しないのが現状です。
そのため、資格よりもGitHubでのポートフォリオや実際の開発経験が重視される傾向があります。
ただし、AWS認定資格やHTML5プロフェッショナル認定試験など、Webエンジニアの業務に関連する個別の技術資格は存在しており、これらは一定の評価を得ています。
資格よりも実務経験やスキルが重視される
Webエンジニアの人事評価や選考における評価では、資格よりも過去の経験・実績が重視される傾向にあるのが実情です。
採用担当者は、応募者がどのような技術を使ってどのようなサービスを開発したかを詳しく知りたがります。
経験者の場合、過去に担当したプロジェクトの規模や使用技術、解決した課題などが評価の中心となります。
未経験者でも、自主制作したWebアプリケーションやGitHubに公開しているコードの品質、技術選定の理由などが重要な判断材料となるでしょう。
企業側としては、即戦力として活躍できる人材を求めているため、「実際に何ができるか」を具体的に示せることが何よりも重要視されています。
そのため、資格取得に時間を使うよりも、手を動かしてサービスを作る経験を積む方が有効とされることが多いのです。
技術の進化が早いため取得した資格が陳腐化しやすい
コーディング技術はどんどん進化していることも、「Webエンジニアに資格はいらない」と言われる理由の一つです。
Web業界は技術の変化が非常に早く、数年前に主流だった技術が今では使われなくなることも珍しくありません。
例えば、jQueryが主流だった時代から、ReactやVue.jsが中心となり、さらに最近ではNext.jsやNuxt.jsといったフレームワークが注目されています。
このように技術トレンドが短期間で変わるため、特定の技術に関する資格を取得しても、その技術自体が廃れてしまう可能性があります。
また、バージョンが上がって、動かなくなることもよくある話であり、常に新しい技術をキャッチアップし続ける必要があります。
そのため、資格よりも、「常に学習し続ける姿勢や適応力」の方が重要視される傾向があるのです。
「Webエンジニアを目指す人」や「現役Webエンジニア」が資格を取得した方が良いケース
資格はいらないとされがちなWeb業界でも、特定の状況下では資格取得が有効な手段となります。
自分の現状や目標に応じて、資格取得を検討してみましょう。
以下のケースに当てはまる方は、積極的に資格取得を考えてみてください。
- 基礎的なIT知識が抜けている
- 会社から資格手当が出る
- 実務経験がない
基礎的なIT知識が抜けている
独学でWebエンジニアを目指している方や、非IT系の分野から転職を考えている方の中には、IT全般の基礎知識に不安を感じる場合があります。
ITの基礎知識やプログラミング、サーバー、ネットワーク、データベース、セキュリティなど幅広い分野に関する知識が体系的に学べる基本情報技術者試験などは、こうした基礎固めに非常に有効です。
「プログラミングはできるが、ネットワークやデータベースの仕組みが曖昧」という方も少なくありません。
しかし、Webエンジニアとして活躍するためには、これらの周辺技術の理解も重要になってきます。
資格取得の過程で、これまで避けていた分野についても体系的に学習できるでしょう。
会社から資格手当が出る
資格手当を支給している企業であれば、資格に合格することが年収アップに直結することも大きなメリットです。
特に大手企業やSIer系の会社では、社員のスキルアップを奨励するために資格手当制度を設けているケースが多く見られます。
基本情報技術者試験で月額5,000円、応用情報技術者試験で月額10,000円といった具合に、年間で数万円から十数万円の収入アップが期待できます。
さらに、昇進や昇格の条件として特定の資格取得が求められる場合もあります。
自分の勤務先や転職を検討している企業の制度を確認し、経済的なメリットがある場合は積極的に資格取得を検討してみてください。
実務経験がない
未経験でWebエンジニアになるには、「実務経験がない」という不利を保有資格でカバーすることをおすすめします。
転職活動において、実務経験がない状況では自分のスキルレベルを客観的に証明する手段が限られてしまいます。
特に書類選考の段階では、履歴書や職務経歴書だけで判断されるため、資格があることで一定の基礎知識を持っていることをアピールできます。
ITパスポートや基本情報技術者試験といった国家資格は、採用担当者にとっても理解しやすく、評価の対象となりやすいでしょう。
ただし、資格だけでなく、並行してポートフォリオの作成や自主学習にも力を入れることが重要です。
未経験者Webエンジニア向けのおすすめ資格5選
プログラミング未経験からWebエンジニアを目指す方にとって、どの資格から始めればよいか迷うかもしれません。
ここでは、未経験者が取得することで基礎固めと転職活動に役立つ5つの資格を紹介します。
これらの資格は比較的取得しやすく、Webエンジニアとしての土台作りに最適です。
ITパスポート
ITパスポートは、ITに関する基礎知識が問われていて、IT業界を目指す者にとって登竜門とされる国家資格です。
ITの基本的な用語や概念、情報セキュリティ、プロジェクトマネジメントなど、IT業界で働く上で必要な最低限の知識を幅広くカバーしています。
出題範囲は、ストラテジ系(経営戦略、システム戦略など)、マネジメント系(プロジェクトマネジメント、サービスマネジメントなど)、テクノロジ系(基礎理論、コンピュータシステム、技術要素など)の3分野から構成されています。
プログラミング未経験でも理解できる内容で、合格率は50%程度となっています。
受験料は7,500円(税込)で、CBT方式により全国の試験会場で随時受験可能です。
勉強時間の目安は50~100時間程度で、市販のテキストや過去問題集を活用すれば独学でも十分合格を目指せるでしょう。
HTML5プロフェッショナル認定試験
HTML5プロフェッショナル認定試験は、Web業界で求められる知識を体系的にまとめた試験です。
特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が運営する資格で、HTML5、CSS3、JavaScriptなど文書構造や装飾を扱うマークアップに関する知識や技術力が問われます。
試験は2つのレベルに分かれており、レベル1では、HTML5はもちろんCSSやレスポンシブWebデザインなどを用いてユーザー体験を考慮したWebコンテンツを設計・製作するスキルが求められます。
レベル2では、JavaScriptを中心とした動的なWebアプリケーション開発能力が評価されます。
合格率は約50〜70%程度とされており、しっかりとした準備をすれば合格できるレベルです。
受験料はどちらのレベルも16,500円(税込)です。
Webエンジニアを目指す方にとって、基礎固めのためには有用な資格といえるでしょう。
LPIC-1
LPIC-1は、LPIと呼ばれるLinuxプロフェッショナル認定プログラムの最初の認定資格です。
Linuxは多くのWebサーバーで使用されているOSであり、Webエンジニアにとって必須の知識といえます。
この資格では、コマンドラインでメンテナンスタスクを実行したり、Linuxを実行するコンピューターをインストールして構成したりなど、基本的なネットワーク構成能力を検証します。
なお、101試験(Linuxのシステム管理)と102試験(Linuxのネットワーク管理)の両方に合格する必要があります。
受験料は各試験16,500円(税込)で、5年間の有効期限があります。
Webクリエイター能力認定試験
Webクリエイター能力認定試験は、サーティファイが主催するWeb制作に関する資格試験です。
HTMLやCSSの知識だけでなく、Webサイト制作の実践的なスキルを測定する試験として多くの教育機関で採用されています。
試験は「スタンダード」と「エキスパート」の2つのレベルがあり、スタンダードでは基本的なHTML・CSSの知識とWebページ作成能力、エキスパートではより高度なWeb制作技術とWebサイト全体の設計能力が問われます。
実技試験も含まれるため、実際にWebページを作成するスキルが身につきます。
受験料は、スタンダードが6,100円、エキスパートが7,700円と比較的リーズナブルな価格設定です。
合格率は70%程度と高く、しっかりと準備すれば合格しやすい資格といえるでしょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IPAが実施する情報処理技術者試験の一つで、エンジニアが知っておくべき基礎部分が全て網羅されている国家資格です。
「基本」という言葉に騙されがちですが、難易度は比較的高く、しっかりと勉強しなければ合格はできません。
出題範囲は、コンピュータシステム、ソフトウェア、ハードウェア、ネットワーク、データベース、情報セキュリティ、プロジェクトマネジメント、システム開発、経営戦略など非常に幅広く、IT業界で働く上で必要な基礎知識を体系的に学習できます。
ITエンジニアの登竜門とされる資格であり、多くの企業で評価される国家資格です。
受験料は7,500円(税込)です。
合格率は25%程度と、前述の通り決して簡単ではありませんが、取得できればWebエンジニアとしての基礎力を客観的に証明できるでしょう。
勉強時間の目安は150~200時間程度です。
さらにスキルアップしたいWebエンジニア向けのおすすめ資格2選
基本的な知識や経験を身につけた後、さらなるレベルアップを目指すWebエンジニアにおすすめの資格を紹介します。
これらの資格は難易度が高い分、取得できれば大きなアドバンテージとなり、キャリアアップや年収アップにつながる可能性があります。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格として位置づけられる国家資格です。
ITエンジニアとしてワンランク上のスキルレベルを証明でき、技術的な知識だけでなく、プロジェクトリーダーとしてのマネジメント能力も問われます。
出題範囲は基本情報技術者試験と同様ですが、より高度で実践的な内容が中心となります。
午前試験では選択式問題、午後試験では記述式問題が出題され、特に午後試験では長文の問題文を読み解き、論理的に解答する能力が求められます。
受験料は7,500円(税込)です。
合格率は、基本情報技術者試験よりもさらに低い20%程度となっており、難易度はさらに高くなっています。
しかし、多くの企業で高く評価され、資格手当の対象となることも多いため、挑戦する価値は十分にあるでしょう。
勉強時間の目安は300~500時間程度です
LinuC
LinuCは、LPI-Japanが開発した日本独自のLinux技術者認定資格です。
LPIC-1の後継的な位置づけにある資格で、クラウド時代に対応したより実践的なLinuxスキルを認定します。
LinuCレベル1では、仮想マシンやコンテナを含むLinuxサーバーの構築・運用ができることを認定します。
レベル2では、Linux上でのWebサーバー、メールサーバー、ファイルサーバーなどの各種サーバー構築・運用技術、レベル3では大規模なLinuxシステムの設計・構築ができることを認定するという段階的な構成になっています。
Webエンジニアにとって、Linuxサーバーの知識は必須といえます。
特に最近では、Docker、Kubernetes、AWS、GCPなどのクラウド技術との組み合わせも重要になっており、LinuCで学習する内容は実務に直結するでしょう。
受験料は、LinuCレベル1~3までは16,500円(税込)、LinuCシステムアーキテクトは27,500円(税込)となっています。
やりたいことが決まっているWebエンジニア向けのおすすめ資格9選
特定のプログラミング言語や技術分野に興味がある方、または既に方向性が決まっている方におすすめの専門的な資格を紹介します。
これらの資格は、特定の技術領域での専門性を証明し、その分野でのキャリア構築に役立ちます。
Ruby技術者認定試験
Ruby技術者認定試験は、Rubyアソシエーションが運営する認定試験です。
資格を取得することで、Rubyをベースとしたシステム開発における基礎知識、応用力などの証明に役立ちます。
特に、Ruby on Railsを使ったWeb開発に興味がある方に特におすすめの資格です。
試験は「Silver」と「Gold」の2つに区分されており、Goldを取得するためにはSilverの認定を受けていなければなりません。
Silverでは、文法知識や標準ライブラリなどの基礎知識、GoldではSilverをさらに掘り下げた知識やプログラム設計技術などが出題されます。
受験料は、Silver・Goldともに16,500円(税込)です。
Rails技術者認定試験
Rails技術者認定試験は、Ruby on Railsフレームワークの専門知識を認定する資格です。
一般社団法人BOSS-CON JAPANが運営しており、Ruby on Railsを使ったWeb開発に特化した内容となっています。
Ruby on Railsは、「設定より規約」の思想に基づいて開発されたWebアプリケーションフレームワークで、多くのWeb系企業で採用されています。
MVCアーキテクチャ、Active Record、ルーティング、テスト駆動開発など、モダンなWeb開発に必要な概念が体系的に学習できます。
試験では、Rails特有の機能や開発手法、セキュリティ対策、パフォーマンス最適化などが問われます。
Ruby on Railsエンジニアとしてのスキルを客観的に証明したい方や、Rails案件への参画を目指している方におすすめの資格です。
Python3エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定基礎試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催する資格試験です。
Pythonは、プログラミング言語の人気度を測る世界的なサイト「TIOBEインデックス」で、2025年5月・6月ともにトップに輝いています。
Pythonは文法がシンプルで学習しやすく、Web開発だけでなく、AI・機械学習の分野でも活用されています。
DjangoやFlaskといったWebフレームワークを使ったWeb開発案件も増加しており、将来性の高い言語といえるでしょう。
試験では、Pythonの基本文法、データ型、制御構造、関数、クラス、モジュール、例外処理などが出題されます。
受験料は11,000円(税込)で、CBT方式により全国で受験可能です。
先端ITを担う人材の不足が懸念される中、Pythonを扱えればエンジニアとしての将来性は高まるでしょう。
PHP技術者認定試験
PHP技術者認定試験は、一般社団法人PHP技術者認定機構が運営する資格試験です。
PHPはWebサイト開発で最も広く使われているサーバーサイド言語の一つで、WordPressをはじめ多くのCMSやWebアプリケーションで採用されています。
試験は「初級」「上級・準上級」「ウィザード」の3つのレベルがあり、初級では基本的なPHP文法や関数、上級ではオブジェクト指向プログラミングやセキュリティ、パフォーマンス最適化などが問われます。
PHPは学習コストが比較的低く、小規模から大規模まで幅広いWebサイト開発に対応できる実用性の高い言語です。
フリーランスエンジニアにとっても案件数が豊富で、実務で活用する機会が多いため、取得しておくと有利でしょう。
受験料は初級が13,200円、上級・準上級が16,500円(いずれも税込)です。
AWS認定資格
AWS認定は、FOUNDATIONAL(基礎)、ASSOCIATE(アソシエイト)、PROFESSIONAL(プロフェッショナル)、SPECIALTY(専門)の4つのレベルに分類されており、特に「AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト」は、Webエンジニアに人気の高い資格です。
AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトは、AWSのテクノロジーを使用して安全かつ強固なアプリケーションを構築するために必要な知識を証明する資格です。
AWSの基礎的な知識とスキルを証明し、クラウドインフラの設計・構築スキルを客観的に証明できます。
Webエンジニアにとって、クラウドサービスはベースとして選ばれることが多く、利用機会も多い技術です。
特にAWSは市場シェアが最も高いクラウドサービスですので、取得する価値のある資格と言えるでしょう。
試験料金は100~300ドルで、受験するレベルが高くなるほど、受験料も高くなります。
受験は、全国にあるテストセンター、あるいはオンラインのどちらかを選んで日程を決めることができます。
Java Silver
Java Silver(Oracle認定Javaプログラマ Silver SE 11)は、Javaプログラミングの基礎的なスキルを認定する資格です。
Javaは企業システム開発で広く使われている言語で、安定性と信頼性の高さから多くの大手企業で採用されています。
試験では、Java言語の基本文法、オブジェクト指向プログラミング、例外処理、ジェネリクス、ラムダ式、Stream APIなどが出題されます。
Javaの基礎をしっかりと理解していることを証明でき、より上位のGoldへのステップアップも可能です。
Webエンジニアの中でも、特に大規模なエンタープライズシステムの開発に興味がある方や、Spring BootなどのJavaフレームワークを使ったWeb開発を学びたい方におすすめです。
受験料は37,730円(税込)と高額ですが、取得できれば就職・転職で大きなアドバンテージとなるでしょう。
Javaプログラミング能力認定試験
Javaプログラミング能力認定試験は、サーティファイ情報処理能力認定委員会による認定試験です。
資格の取得により、Javaに関する基礎知識やプログラムにおける実践的な作成能力について試されます。
試験は「3級」「2級」「1級」の3段階に区分されており、受験資格は特段設けられていません。
3級では基本的なJavaプログラムの作成能力、2級ではオブジェクト指向に基づくプログラム作成能力、1級では高度なプログラム作成能力と実践的な開発技術が問われます。
Oracle認定資格と比較すると受験料が安く、3級で5,400円、2級で6,600円、1級で8,000円(いずれも税込)となっています。
Javaを学び始めたばかりの方や、段階的にスキルアップを図りたい方におすすめの資格です。
TypeScript Certificate
TypeScript Certificateは、Web技術のオンライン学習サイト「W3Schools」が提供するTypeScriptの認定資格です。
TypeScriptは、マイクロソフト社が開発したJavaScriptに静的型付けを追加した言語で、大規模なWebアプリケーション開発で注目を集めています。
近年、React、Vue.js、AngularなどのモダンなJavaScriptフレームワークでTypeScriptの採用が進んでおり、フロントエンドエンジニアにとって重要な技術となっています。
型安全性による開発効率の向上や、IDEでの支援機能の充実などがメリットです。
試験では、TypeScriptの基礎構文や追加機能に関する知識が問われ、JavaScriptの中級程度の経験が前提となります。
試験は英語のみで実施されるため語学力も必要ですが、TypeScriptスキルを直接的に証明できる貴重な資格といえるでしょう。
Oracleマスター
Oracleマスターは、Oracleデータベースの技術者を認定する資格で、Bronze、Silver、Gold、Platinumの4段階に分かれています。
データベーススキルを証明する代表的な資格といえるでしょう。
Webエンジニアにとってもデータベーススキルは重要で、特にバックエンドエンジニアを目指す方には必須の知識です。
オラクルマスター取得の勉強をすることで、SQL文の作成、データベース設計、パフォーマンス最適化、バックアップ・リカバリなど、実務で必要な技術が体系的に学習できます。
Bronzeでは基本的なSQL操作、SilverではOracle固有の機能や管理業務、Goldでは高度な管理技術と最適化技術が問われます。
Webエンジニアが資格を取得するメリット
資格取得が必須ではないWeb業界でも、資格を持つことで得られるメリットは確実に存在します。
特に未経験者や転職を考えている方、スキルアップを目指している方にとって、資格は有効な手段となり得るでしょう。
以下で、具体的なメリットを解説します。
体系的なITスキルが身に付く
資格取得のために努力した学習意欲や継続性はアピールポイントになりますし、何よりITの基礎知識や応用知識を証明する資格もあり、Webエンジニアに限らずITエンジニアの方が幅広いITスキルを証明するのに役立ちます。
独学でプログラミングを学んでいると、どうしても特定の技術に偏ってしまいがちです。
しかし、資格取得を目指すことで、出題範囲に沿って体系的に学習する必要があり、今まで避けていた分野についても知識を深めることができます。
例えば、基本情報技術者試験を学習することで、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、データベース、セキュリティなど、ITの基礎知識を網羅的に身につけることができるでしょう。
このような基礎知識は、実務でも必ず役に立つものです。
客観的にスキルを証明できる
資格を保有していることで、どんなスキルがあるかを公的に証明できます。
特に転職活動において、自分のスキルレベルを客観的に示すことは非常に重要です。
口頭で「プログラミングができます」と言うよりも、具体的な資格名を示す方がはるかに説得力があります。
採用担当者の立場からすると、応募者のスキルレベルを正確に把握するのは困難です。
しかし、資格があることで、少なくともその分野において一定レベルの知識があることを客観的に伝えられます。
特に書類選考の段階では、資格の有無が大きな判断材料となることもあるでしょう。
就職・転職活動で役立つことがある
未経験からWebエンジニを採用する場合にも、資格の有無よりは人物面やスキル面を重視して選考を行うことが多いですが、それでも資格があることで選考を有利に進められるケースもあります。
特に大手企業やSIer系の会社では、資格を評価する傾向が強いことも事実です。
求人票に「基本情報技術者試験取得者優遇」といった記載がある場合も少なくなく、明確に資格取得者を求めている企業も存在します。
また、同程度のスキルレベルの候補者が複数いる場合、資格を持っている方が選ばれる可能性が高くなるでしょう。
収入アップに繋がる可能性がある
資格手当制度を設けている企業もあるため、対象となる資格を取得することで年収アップに繋がることもあります。
例えば、基本情報技術者試験で月額5,000円、応用情報技術者試験で月額10,000円、AWS認定資格で月額5,000円といった具合に、複数の資格を取得することで年間10万円以上の収入アップも可能です。
また、資格取得時に一時金が支給される企業もあります。
まとめ
以上、Webエンジニアにおすすめの資格16選や、Webエンジニアには資格がいらないと言われる理由などについて解説してきました。
確かに、Webエンジニアになるために資格は不要ですが、取得するメリットも少なくありません。
何より、初心者が体系的にプログラミングを学習するためには、資格取得が良い目標となるので、是非何らかの資格に絞って学習してみてはいかがでしょうか。