プログラミングの独学は難しくて無理?9割が挫折する独学をやり抜く方法

プログラミングの独学は無理? プログラミング学習法

プログラミングを独学で学ぼうと考え、ネット検索をかけてみると、以下のような一文にぶつかることが多いでしょう。

「プログラミング学習の独学は、約9割の人が挫折する」

残念ながら、これは正しい情報です。
本当に10人中9人が挫折するかはさておき、「それくらい達成するのが難しいこと」であるのは間違いありません。

そこでこの記事では、プログラミング学習の独学が無理だと言われる理由や、それでも独学をやり抜くための方法などについて詳しく解説していきます。

【本記事の信頼性】

  • 執筆者は元エンジニア
  • 大手プログラミングスクールのWebディレクター兼ライターを経験
  • 自らも地元密着型のプログラミングスクールを運営
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独学でプログラミングを学習するのは無理なのか?

独学でプログラミングを学習するのは無理なのか?

プログラミング学習を独学だけでやり抜くことは無理なのかどうか?と問われれば、「無理ではない」というのが答えになります。

前述の通り、独学でプログラミングを習得しようとした際の挫折率は約9割ですが、逆に言えば、約1割は最後までやり抜き、エンジニアになったり、今の仕事に活かしたりしているわけです。

難しいことに違いはありませんが、本人の性格や資質や努力次第では、独学のみで最後までプログラミング学習を全うすることも可能ですので、独学にこだわりたい場合、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。

プログラミング学習の独学が無理だと言われる理由

プログラミング学習の独学が無理だと言われる理由

9割もの人が挫折する、独学でのプログラミング学習。
では、なぜここまで挫折率が高く、「独学は無理だ」と言われてしまうのでしょうか?

この項目では、独学が無理だと言われる主な理由について紹介していきます。

何から始めればいいかわからない

プログラミング初心者の場合、いざ学習を始めようと思っても、何からどう手を付けていいかわからないということが多いです。

しかし、これはやむを得ないことでしょう。
なんの知識もないのですから、自分一人だけでは、何から始めればいいかわからないのは当然です。

例えば、野球を始めたいと思っても、親や先生、コーチたちからのアドバイスが一切なければ、動きだせないという人がほとんどだと思います。

まずバットを振ればいいのか、走り込みから始めるのか、筋トレからなのか、もしくは書籍を読んで基本フォームを覚えるところから始めるのか、などなど、選択肢はたくさんあります。

ネットで調べれば「何から始めるべきか」について多くの情報が出てくるものの、初心者ではどの情報が正しいのか判断できませんので、適切な方法を選択することは非常に難しいでしょう。

このように、プログラミング学習を始める前の段階から、「何から始めていいかわからないからもういいや」と投げやりになって挫折してしまう人も少なくないのです。

正しい学習順序がわからない

何から始めていいかわからないだけでなく、なんとか学習を開始したとしても、どのような順序で進めていけばいいかわからないと悩むことで「無理だ」と諦めてしまう人も多いです。

今の世の中には、プログラミングを独学で学ぶための教材が数多く存在します。
書籍、オンライン学習サイト、YouTubeでの解説動画、学習用のソフトウェアなどです。

これらの中から、何をどういう順序で学習すればいいのかというロードマップがわからず、混乱し、学習モチベーションがどんどん下がってしまうことで、最後は挫折する、という流れを辿ってしまうのです。

環境構築が難しい

プログラミングをするためには、環境を構築する必要があります。
しかし、この環境構築という作業が、初心者にとっては非常に難しいのです。

マニュアルがあるとはいえ、聞き慣れない専門用語や難しい概念と格闘しながら、プログラミングをするのに必要な環境を作っていかなければなりません。

そして、なんとか環境構築が終わったと思っても、最初からいきなり問題なく動作することは稀です。
何か一つでも設定を間違えていればエラーが出てしまい、環境構築が完了しません。

このように、プログラミング環境の構築作業は一筋縄ではいかないことが多いため、この段階で「自分には無理だ」と心が折れてしまう人が大変多いです。

質問できる人がいない

初心者にとってのプログラミング学習は、とにかくわからないことだらけです。

そして、何らかの壁にぶつかった時に、周囲に質問できる人がいるのといないのとでは学習の進行度に関して雲泥の差があります。

プログラミングスクールのように、何か疑問点があればすぐ講師に質問できる環境ならば、サクサクと学習を進めることができます。
しかし独学の場合は、うまくいかないことや疑問が発生するたびに手が止まり、試行錯誤しなければなりません。

当然、非常に時間がかかりますし、場合によっては「丸3日間同じエラーを解決できない」という状態に陥ってしまうことも珍しくないのです。

そんなことを繰り返していると、やはり独学は厳しい、無理だ、という気持ちになってしまうのも仕方がないでしょう。

長期間モチベーションを維持するのが難しい

長期間に渡って、たった一人で学習を継続するためには、かなりの精神力や意志の強さが必要となります。
特に、なかなか越えられない壁にぶつかってしまうと、モチベーションを保つのが難しいでしょう。

また対比になってしまいますが、スクールならば、常に講師やコミュニティにいる仲間たちに支えられながら勉強できるので、学習モチベーションを維持することは比較的容易です。
そもそも、スクールならば学習期間もそこまで長期にならないことから、高いモチベーションを維持したまま駆け抜けられることも多いでしょう。

その点、独学は自分の意志だけが頼りになってしまうので、モチベーションを維持できずに「もう無理・・・」と諦めてしまう人が多いです。

独学でのプログラミング学習に向いている人の特徴

独学でのプログラミング学習に向いている人の特徴

「まず無理」と言われているプログラミングの独学ですが、以下の条件を満たしているような人ならばやり遂げられる可能性があります。

自己解決能力が高い

どんな困難やトラブルがあっても、自分一人だけで乗り越えられるような自己解決能力の高い人は、独学に向いています。

自己解決能力とは、具体的に以下のようなものです。

  • 思いつく限りの方法を試してみる
  • 書籍やネットを活用して疑問点を解決する
  • Q&Aサイトを上手に使いこなす

誰にも頼らず、こういったことを徹底的にできる人ならば、独学を完遂できるかもしれません。

なお自己解決能力は、エンジニアになってからも大変重要となるスキルです。

行動力がある

行動力のある・なしも、独学をやり切れるかどうかに大きく影響します。

例えば、積極的にプログラミングの勉強会を探して参加したり、プログラミングの指導をしてくれる人を探したり、といった行動を取って、少しでも独学を有利に進めようとする姿勢がないと、無駄に学習期間が延びてしまいます。

誰に言われることなく、自ら考えて、軽いフットワークでアクティブに行動できるタイプでなければ、独学でのプログラミング習得は難しいでしょう。

難しいことに立ち向かうのが好き

初心者状態からのプログラミング学習は、日々難問とのぶつかり合いです。

独学の場合、プログラミングスクールが用意したような「初心者からでも無理なく成長できるカリキュラム」に沿って学習するわけではありません。
自分で選んだ教材に、自力のみで立ち向かわなければならないのです。
当然、すぐには理解できないような難しい課題ばかりとなってしまうでしょう。

しかし、そういった難しいことにやりがいを感じられるタイプならば、独学の方が適しています。

自己管理能力に絶対の自信がある

独学で最も大事になるのが、自己管理能力です。

  • どんなに面倒でも、勉強すると決めた時間には勉強する
  • 勉強のために友人からの遊びの誘いを断る
  • 「今日ぐらいはいいか」という気持ちに流されない

・・・などなど、多くの誘惑を断ち切り、一人孤独に学習を続けなければいけません。

そんな状況であろうと、将来を見据えて学習をやり切れる自己管理能力がある人ならば、独学のみでエンジニアになることも可能でしょう。

独学のみでプログラミング学習&エンジニア転職を達成する方法

独学のみでプログラミング学習&エンジニア転職を達成する方法

独学をやり切るための適性があるだけでは、挫折率9割の壁を乗り越えることはできません。
以下のような、独学のみでプログラミング学習を乗り越えるための方法についても把握しておくべきです。

長期間の学習を覚悟する

プログラミングスクールならば、半年前後でエンジニア転職が可能なレベルのスキルを習得することも可能ですが、独学のみですとどうしても時間がかかってしまいます。
少なくとも1年以上、長ければ2年ほどの学習を覚悟する必要があるでしょう。

したがって、「長期で勉強することが前提なのだ」ということを心に刻み込んでから学習に入るべきです。

また、それだけの年数が経っても問題ないかどうかも確認しておくべきでしょう。
「できるだけ早くエンジニア転職を成功させたい」という場合には、独学は向きません。

プログラミングに詳しい人を探して学習計画を立てる

独学とはいえ、本当に完全に一人だけで勉強を続けるというのはまず無理でしょう。
そのため、プログラミングに詳しく、いざという時に頼れる友人や知人を探しておくことが大事です。

そもそも、初心者の方がプログラミング学習を始めるには、正しい学習計画を立てる必要があります。
しかし、何もわかっていない状態では、いきなり適切な学習計画を立てるなどまず不可能です。

したがって、現在エンジニアとして働いている人、もしくはプログラミングを一通り学んだことがある人を探し、助言をもらいながら、独学で学習をやり抜くための学習計画を作るようにしてください。

まずは書籍で基礎を固める

プログラミングについて何もわからない状態ならば、いきなりプログラミングにチャレンジするのではなく、まずは初心者向けの書籍を数冊読んでみるのがベストです。

  • プログラミングとはどういうものなのか
  • どんな役割を果たすのか
  • どんな言語を選べばいいのか

こういった、学習する前に知っておくべきことについて把握することができます。

書籍のよいところは、「体系的に学べる」という点です。

いきなりネットにある情報をもとに学ぼうとすると、学習が断片的になってしまい、大事な部分が抜けてしまうという恐れがあります。

しかし書籍ならば、プログラミングの専門家が「こういう順番で知識を得た方がいいだろう」ということを意識しながらまとめていることが多いので、抜け漏れなく基本について知ることができます。

オンライン学習教材を利用する

書籍で基本を学んだら、次はプログラミングに特化したオンライン学習サイトを利用するのがおすすめです。

例えば、以下のようなサイトです。

  • Progate
  • ドットインストール
  • paizaラーニング

これらのサイトは、プログラミングの基本を習得するには最適です。
エンジニア転職を目指せるレベルにまで成長することは難しいですが、基礎固めとしてまずは上記のようなサイトで学習するとよいでしょう。

なお、「この部分が理解できない」という局所的な疑問がある場合は、YouTube動画を活用するのも有効です。
YouTubeにアップされている動画で体系的に学ぶのは難しいですが、ピンポイントでの解説に特化している動画は数多くあるので、利用価値は高いと言えます。

勉強会に参加する

プログラミング学習をしていると、必ず壁にぶつかる時がきます。
基本的には自己解決で乗り切ることが前提となりますが、そうは言っても、「どうしても自力では解決できない」という問題も出てくることでしょう。

そういう時に備えて、プログラミングの勉強会に参加し、勉強仲間を作っておくことをおすすめします。

勉強仲間がいれば、解決できない問題についての相談ができますし、互いに励まし合って学習モチベーションを高め合うことも可能です。

様々なメリットがあるので、独学でプログラミングを習得しようと考えている際は、勉強会を上手く活用するようにしましょう。

ポートフォリオを作成する

エンジニア未経験者の転職活動は、ポートフォリオで決まると言っても過言ではありません。

ポートフォリオとは、自分のスキルを証明するための作品集のようなものです。
これまで自分が開発したサービスを提示して、採用担当者にアピールするわけです。

ポートフォリオは、これまで自分が学んできたことをすべて注ぎ込み、「自分にはこんなことができるんだ」「こんなスキルがあるのだ」ということを伝えるための武器です。

プログラミング学習の集大成とも言えるものですので、一切手を抜かずに最高のものを作り上げるようにしてください。

転職活動を始める

ポートフォリオが完成したら、いよいよ転職活動開始です。

プログラミングスクールに通っているのならば、受講生の転職を支えてくれる専門スタッフがいますが、独学の場合、すべて一人でやらなければいけません。

  • 企業分析
  • 採用担当者に刺さる履歴書や職務経歴書の作成
  • 面接において、面接官から評価される受け答え
  • キャリアプランの策定

とはいえ、これらすべてを一人でこなすことはほぼ不可能です。
採用に繋がるような転職活動はできないでしょう。

そこで、転職エージェントを頼るという方法も検討すべきです。

転職エージェントならば、転職活動に強いスタッフが数多く存在するため、依頼者の希望に沿った適切な求人と、採用されるための効果的な対策法について教えてくれるでしょう。

「独学は無理」と感じた場合の対処法

「独学は無理」と感じた場合の対処法

これまで解説してきたように、独学をやり抜くことは非常に大変です。
プログラミングに詳しい人を探したり、勉強仲間を作るためのコミュニティに入ったり、自力のみでポートフォリオ作成や転職活動をしたりと、一つ一つのハードルがやたらと高いのです。

したがって、「独学はやっぱり無理だ」と諦めてしまう人が大変多く、プログラミング学習を始めたうちの約90%の人が挫折してしまうというわけです。

そもそも、前述の「独学に向いている人」の条件をすべて満たせる人は、そうそういないでしょう。
いたとしても、初心者にとって独学は非効率な部分が多すぎます。

こうした点を考慮すると、やはりプログラミングスクールの利用が最適解だと言えるでしょう。

スクールならば、短期間で効率よく学べる上、学ぶ内容に抜け漏れがなく、ポートフォリオ支援や転職支援も充実していることが多いです。

独学よりも費用がかかってしまう点がネックですが、「人生を変えるための投資」と割り切れば、スクール入会は決して高い買い物ではないと個人的には思っています。

ただ、独学を選ぶかスクールを選ぶかはあくまで価値観の問題ですので、最終的には自分の信じた道で頑張るのが一番でしょう。

まとめ

以上、独学が失敗に終わりやすい理由や、独学をやり抜くための方法などについて詳しく解説してきました。

独学とスクール、それぞれの特徴を一言でまとめると、以下のようになります。

■独学 : 費用は安いものの失敗しやすい
■スクール : 費用は高いものの成功しやすい

どちらを選ぶのが正解かは、人によって異なります。
自分がどちらに向いているのかをよく検討してから選択するようにしてください。

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