PHPというプログラミング言語に興味を持った人の中には、「何ができて何ができないのか」について知りたいと思っている人も多いでしょう。
特に、これからWeb系のエンジニアを目指そうと考えている場合はなおさらだと思われます。
そこで今回の記事では、Web系言語として非常に人気のあるPHPを使って「できること」と「できないこと」について解説していきます。
また、PHPで作られたサービスやアプリの例や、PHPを習得するための方法についても紹介していきますので、是非参考にしてください。
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PHPとは
PHP(Personal Home Page)は、サーバーサイドで実行されるスクリプト言語です。
動的なWebページやアプリケーションを作成するために広く利用されており、HTMLコード内に直接埋め込むことができるのが特徴です。
PHPの主な利点は、その柔軟性にあります。
データベースとの連携、セッション管理、メール送信、PDF生成など、多岐にわたる機能を提供してくれます。
また、多くのフレームワークやCMS(コンテンツ管理システム)がPHPで構築されており、WordPressやDrupalなどのプラットフォームはPHPによって動作しています。
このように、一見万能なようなPHPですが、もちろんできないこともあります。
例えば、クライアントサイドのスクリプトはPHPでは直接実行できません。
これは、ブラウザで動作するJavaScriptなどの言語の役割です。
また、デスクトップアプリケーションやモバイルアプリの開発にも、PHPが使用されることはほとんどありません。
PHPによってできること・できないことについては、以下の項目にて詳しく紹介していきます。
PHPでできること10選
この項目では、PHPでできること10選を紹介していきます。
PHPを用いることで、以下のようなことを実現できるようになります。
- Webサイトに検索機能を搭載する
- Webサイトに問い合わせフォームを設置する
- Webサイトに予約システムを搭載する
- Webアプリを開発する
- 掲示板を制作する
- SNSサービスを開発する
- ECサイトを構築する
- データベースと連携する
- 広告配信システムを開発する
- いろいろなAPIと連携する
Webサイトに検索機能を搭載する
PHPを用いることで、ユーザーが求める情報を効率的に見つけることができる検索システムを実装することが可能です。
PHPを利用した検索機能は、データベースと連携して動作し、ユーザーが入力したキーワードに基づいて結果を返します。
具体的には、PHPスクリプトがユーザーからの検索クエリを受け取り、そのクエリをSQL文に変換してデータベースに問い合わせます。
そしてデータベースから得られた結果は、PHPによって処理され、ユーザーにとって読みやすい形式でWebページに表示されるのです。
なお、PHPの検索機能はカスタマイズが容易であり、様々な種類のWebサイトに適応させることができるのが特徴です。
例えば、ECサイトでの商品検索や、ニュースサイトでの記事検索、といった形です。
検索結果の並び替えやフィルタリングといった高度な機能も搭載できるので、PHPを駆使すれば質の高い検索機能を実装することができます。
Webサイトに問い合わせフォームを設置する
PHPは、Webサイトに問い合わせフォームを設置する際にも非常に役立つ言語です。
問い合わせフォームは、ビジネスオーナーやコンテンツ提供者が、ユーザーからのフィードバックや質問を受け取るために欠かせないものです。
PHPを使用することで、フォームから送信されたデータをサーバーで処理し、必要に応じてデータベースに保存したり、電子メールで通知したりすることができます。
問い合わせフォームは、名前、メールアドレス、メッセージ本文など、ユーザーが入力する一連のフィールドから構成されます。
PHPスクリプトはこれらの入力を受け取り、適切な検証を行った後、処理を続けます。
例えば、入力されたメールアドレスが有効な形式であるかをチェックしたり、メッセージが空でないかを確認したり、といった処理です。
また、PHPはフォームデータを安全に扱うための機能も提供しています。
これにより、ユーザーによって入力された有害な文字を無害化したり、悪意ある第三者からの攻撃を防いだりすることが可能となります。
Webサイトに予約システムを搭載する
PHPのできることとして、「Webサイトに予約システムを搭載する」というものもあります。
- ホテルの宿泊予約
- レストランのテーブル予約
- イベントやセミナーの参加申し込み
こういった様々な種類の予約システムを構築することができます。
PHPで構築された予約システムは、データベースと連携して動作します。
利用者が予約フォームに入力した情報は、PHPスクリプトによって処理され、データベースに保存されます。
これにより、予約の可否をリアルタイムで確認できるため、重複予約を防げるというメリットがあります。
また、PHPという言語は非常に柔軟性があるため、予約システムはカスタマイズが容易である点も見逃せないでしょう。
例えば、「特定の日付や時間帯に予約を制限する」「特定のユーザーグループに割引を適用する」「予約状況に応じて価格を動的に変更する」といった機能を実装することができます。
このように、PHPは予約システムの構築において、その柔軟性と機能性により、開発者にとって非常に有用な言語だと言えます。
ユーザーにとっては使いやすく、そして管理者にとっては効率的な予約システムが手に入るため、PHPは今後も広く利用されるでしょう。
Webアプリを開発する
Webアプリの開発においても、PHPは非常に有用です。
PHPは、サーバーサイドでの動的なコンテンツの生成に特化しており、データベースとのやり取り、セッション管理、フォームデータの処理など、Webアプリケーションに必要な作業を効率よくこなすことができます。
多くのデータベース管理システムと連携できる点も強みであり、MySQL、PostgreSQL、Oracle、Microsoft SQL Serverなどとの連携が可能です。
これにより、PHPによって開発されるWebアプリケーションは、複雑なデータ操作やトランザクションを行うことができます。
またセキュリティ面では、データの暗号化、セッションのセキュリティ、入力の検証などを考慮した、安全なアプリケーション構築がしやすくなっている点もPHPの強みと言えるでしょう。
掲示板を制作する
掲示板は、ユーザーが情報を投稿し、他のユーザーと意見を交換できる機能を持ったもので、コミュニティの形成やディスカッションの促進に役立ちます。
PHPを使用して掲示板を構築することで、ユーザー認証、投稿の作成、コメントの追加、スレッドの管理など、多くの機能を実装することができます。
掲示板の基本的な構造は、ユーザーがトピックを開始し、他のユーザーがそのトピックに対して返信を投稿するという形式を取ります。
PHPは、これらの投稿をデータベースに保存し、ユーザーの操作に応じて必要なデータを取り出して表示する役割を果たします。
PHPで制作された掲示板の例としては、phpBBやSimple Machines Forum(SMF)などがあります。
これらの掲示板は、PHPの拡張性とカスタマイズの容易さを活かして、多様なニーズに応える機能を提供しています。
具体的には、ユーザーはプロフィールをカスタマイズしたり、プライベートメッセージを送受信したり、投稿に画像やリンクを添付したりすることができます。
このように、PHPは掲示板の制作において、その柔軟性と機能性により、開発者にとって非常に有用なツールとなります。
SNSサービスを開発する
PHPのできることとして、「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の開発」も挙げられます。
ユーザー同士でコミュニケーションを取り、情報を共有し、コミュニティを形成するためのプラットフォームであるSNSですが、PHPを使用することで、ユーザー登録、プロフィール管理、友達追加、メッセージ送受信、写真や動画の共有など、SNSに必要な基本的な機能を実装することができるのです。
SNSの開発においては、セキュリティが非常に重要です。
PHPは、パスワードのハッシュ化、データの暗号化、クロスサイトスクリプティング(XSS)やSQLインジェクションといった脅威から保護するための機能を提供します。
これにより、ユーザーの個人情報やコンテンツが安全に保たれやすくなります。
PHPで開発されたSNSの例としては、Facebookが初期にPHPを使用していたことが知られています。
Facebookは、PHPのスケーラビリティとカスタマイズの容易さを活かして、世界中の何億人ものユーザーにサービスを提供してきました。
このように、PHPはSNSの開発において、その柔軟性と強力なバックエンド機能により、開発者にとって非常に利用価値の高い言語だと言えるでしょう。
ECサイトを構築する
ECサイトの構築も、PHPの得意とするところです。
ECサイトは、商品やサービスをオンラインで販売するためのWebサイトであり、PHPを使用することで、以下のようなことを実現できます。
- 商品のリスト表示
- ショッピングカートの管理
- オンライン決済
- 顧客管理
PHPは、データベースとの連携に優れており、商品情報や顧客データ、注文履歴などを管理するためにMySQLやPostgreSQLなどのデータベース管理システムと統合します。
これにより、ECサイトは大量の商品データを効率的に処理し、ユーザーに対してリアルタイムで情報を提供することが可能となるわけです。
また、PHPはセッション管理を通じて、ユーザーがショッピングカートに商品を追加した状態を維持できるようにすることもできます。
データベースと連携する
これまでの項目でも、PHPがデータベースとの連携において非常に強力な言語であることをお伝えしてきました。
ここでは、より詳細に説明していきます。
Web開発におけるPHPの主要な利用法の一つは、データベース駆動型のWebアプリケーションを作成することです。
PHPは、MySQL、PostgreSQL、SQLite、Oracle、Microsoft SQL Serverなど、多くの人気のあるデータベース管理システムと簡単に統合できます。
その結果、Webアプリケーションは、データの保存、取得、更新、削除といった基本的なデータ操作を容易に行うことができます。
PHPとデータベースの連携は、動的なWebサイト制作やアプリケーション開発において不可欠です。
例えば、ユーザーがサイトやアプリにログインする際、データベースからユーザー情報を取得し、セッションを通じてユーザーを認証します。
またECサイトでは、商品の在庫情報をデータベースから取得し、ユーザーに表示します。
掲示板やSNSなどのインタラクティブなサイトでは、PHPはユーザーが投稿した内容をデータベースに保存し、他のユーザーがそれを閲覧できるようにします。
このように、PHPはデータベースとの連携によって、便利な機能を数多く実装できるようになるのです。
広告配信システムを開発する
広告配信システムの開発も、PHPのできることの一つです。
PHPによる広告配信システムは、広告主から提供される広告コンテンツを管理し、ユーザーの行動や好みに基づいて最適な広告を選択し、リアルタイムでWebページやアプリに表示します。
PHPを利用した広告配信システムの開発では、まずデータベースに広告コンテンツを保存します。
これには、画像、ビデオ、テキストリンクなど、さまざまな形式の広告が含まれます。
そして、PHPスクリプトはWebサイトの訪問者に関するデータを収集し、そのデータを分析して、最も関連性の高い広告を選択します。
例えば、訪問者の地理的な位置、閲覧履歴、クリック行動などの情報を利用して、個々のユーザーが興味を持ちそうな広告を表示する、といった形です。
広告を配信するだけでなく、PHPを駆使することで、広告のパフォーマンス改善を実施することも可能です。
これにより、広告主はクリック数や表示回数などの指標を通じて、広告キャンペーンの効果を測定し、改善に動くことができるでしょう。
その他にも、広告のローテーションやスケジューリング、特定の時間帯や特定のユーザーグループにのみ広告を表示する、など、多種多様な機能を実装することができます。
いろいろなAPIと連携する
API(Application Programming Interface)とは、異なるソフトウェア間で情報を交換するための仕組みであり、PHPはこれを利用して外部サービスとデータをやり取りすることができます。
例えば、ソーシャルメディアのAPIを使用してユーザー認証を行ったり、天気情報のAPIで最新の気象データを取得したり、支払い処理のAPIを通じてオンライン決済を実現したり、といったことが可能となるのです。
PHPは、cURLやfile_get_contentsなどの機能を使用して、HTTPリクエストを送信し、APIからのレスポンスを受け取ります。
これにより、JSONやXMLなどの形式で提供されるデータを取得し、必要に応じてPHPのコード内で処理することができます。
APIとの連携は、Webアプリケーションにおいてリアルタイムのデータを提供するための鍵となり、ユーザーに対してより豊かな体験を提供できるようになるでしょう。
PHPでできないことや苦手なこと
PHPでできることは大変多いですが、もちろんできないことや苦手なことも存在します。
PHPは、以下のようなことには向いていません。
- スマートフォン向けアプリの開発
- AI開発や機械学習
- Webデザイン
スマートフォン向けアプリの開発
PHPは、Webサーバーでのバックエンド処理に特化した言語であるため、スマートフォン向けアプリの開発には向いていません。
スマートフォンアプリは、iOSやAndroidなどのモバイルオペレーティングシステム上で直接実行される必要がありますが、PHPはサーバーサイドでの実行を前提として設計されているため、これらのプラットフォームでネイティブアプリケーションを直接開発することができないのです。
モバイルアプリ開発には、SwiftやKotlin、React Native、Flutterなど、モバイルデバイスの機能を直接利用できる言語やフレームワークが一般的に使用されます。
これらのツールは、タッチスクリーン操作、GPS、加速度センサー、カメラなどのモバイルデバイスのハードウェア機能にアクセスし、ユーザーに最適化されたインターフェースを提供するために設計されています。
ただし、PHPはモバイルアプリのバックエンドとしては非常に有効です。
例えば、データベースとの連携、ユーザー認証、コンテンツ管理などのサーバーサイド処理を担当するAPIを提供することができます。
モバイルアプリは、これらのAPIにHTTPリクエストを送信し、PHPが処理したデータを受け取ってアプリ内で使用する、という流れになります。
まとめとして、PHPがスマートフォンアプリの開発に不向きな理由は、主に以下の通りです。
- モバイルデバイスのネイティブ機能への直接アクセスが不可能
- ユーザーインターフェースの構築に特化したツールがない
- モバイルオペレーティングシステム上での実行環境が提供されていない
AI開発や機械学習
PHPはWeb開発において広く使用される言語であり、その主な強みはサーバーサイドのプログラミングにあります。
しかしAI開発や機械学習は、PHPの苦手分野だと言えます。
これは、AIや機械学習が高度な数学的演算やデータ処理を必要とし、PythonやRのような言語がこれらの要件に特化したライブラリやフレームワークを提供しているためです。
PHPはもともとWebページの動的コンテンツ生成やデータベース操作に適しており、AIや機械学習のような計算集約的なタスクには最適化されていません。
AI開発には、大量のデータセットを扱い、複雑なアルゴリズムを実行する能力が求められますが、PHPはそのような処理に必要なパフォーマンスや専門的なツールが提供されていないのです。
また、AIや機械学習の分野では、コミュニティのサポートや専用のライブラリも重要です。
Pythonなどの言語は、TensorFlowやPyTorch、scikit-learnといった強力な機械学習ライブラリを持ち、大規模なコミュニティに支えられています。
これに対して、PHPはこの分野におけるコミュニティやライブラリが限られており、AI開発や機械学習のプロジェクトには不向きです。
さらに付け加えると、リアルタイムでの高速なデータ処理や、GPUを利用した並列計算など、AI開発には特有の要求があります。
これらの要求に応えるためには、専用のハードウェアと密接に連携することが必要であり、PHPはそのような環境での開発には適していないと言えます。
PHPがAI開発や機械学習に向いていない理由をまとめると、以下のようになります。
- 計算集約的なタスクに対する最適化が不足している
- 専門的な数学的演算やデータ処理のライブラリが少ない
- AIや機械学習に特化したコミュニティのサポートが不足している
- 高速なデータ処理やGPUを利用した計算に必要な機能を提供していない
Webデザイン
PHPはサーバーサイドのスクリプト言語であり、Webページの動的なコンテンツ生成やデータベースとの連携に優れていますが、Webデザイン自体はPHPの直接的な機能範囲外です。
Webデザインは、Webサイトのレイアウト、色彩、フォント、画像配置など、ユーザーインターフェースの視覚的な部分を指し、これらは主にHTML、CSS、JavaScriptといったフロントエンド技術を用いて実現されます。
PHPは、HTMLコードを生成し、ブラウザに送信することはできますが、デザインそのものを作成するわけではありません。
PHPは、ユーザーのアクションに応じてデータベースから情報を取得し、それをHTMLとして出力することで、Webページに動的な要素を加えることが可能なものの、Webページのスタイリングやアニメーションの追加など、デザインに関連する詳細な作業はPHPの範囲外です。
PHPで作られたサイトやアプリの例
PHPは、Web開発において非常に人気のあるサーバーサイドスクリプト言語で、多くの有名なウェブサイトやアプリケーションがPHPを使用して構築されています。
ここでは、PHPで作られたサイトやアプリの例として、いくつかの著名なサイトやアプリについて解説していきます。
WordPress
PHPで作られたものの例として最も有名なのが、WordPressでしょう。
WordPressは、世界で最も広く使用されているコンテンツ管理システムで、PHPで開発されています。
WordPressは、ブログから企業のWebサイト、オンラインストアまで、あらゆる種類のWebサイトを構築するための柔軟なプラットフォームを提供しています。
Facebookは、世界最大のソーシャルネットワーキングプラットフォームであり、ユーザーが友人や家族と繋がり、コンテンツを共有することができます。
Facebookは、初期のバージョンがPHPで書かれていました。
PHPの拡張性と柔軟性は、Facebookが急速に成長し、数十億のアクティブユーザーを獲得する基盤となったのです。
Wikipedia
Wikipediaもまた、そのコンテンツの一部がPHPで書かれています。
Wikipediaは、世界最大のフリー百科事典であり、誰でも編集に参加できるオープンなプラットフォームです。
PHPは、Wikipediaの巨大なデータベースとユーザー生成コンテンツを効率的に管理するのに役立っています。
ぐるなび
日本のレストラン予約サービスであるぐるなびは、飲食店の情報と予約を提供するWebサイトです。
このサービスは、利用者が簡単にレストランを検索し、予約することができるようにするためにPHPを活用しています。
Slack
Slackは、ビジネスコミュニケーションのためのプラットフォームで、チーム内のコラボレーションを促進することに役立ちます。
Slackの一部のバックエンド機能はPHPで構築されており、大規模なリアルタイムメッセージングシステムの基盤となっています。
PHPを学習するための手順
PHPを学習する際は、正しい順序で学習することを意識すべきです。
間違った順序で学んでしまうと、知識の抜け漏れが発生しやすくなったり、挫折するリスクが高まったりするのでご注意ください。
書籍でPHPの基本を学ぶ
PHPについてまったく何も知らないという初心者の方の場合は、まず初心者向けの書籍を一冊読み込むことをおすすめします。
今はネットで何でも情報が手に入る時代ですが、初心者の場合、何からどう調ていけばいいのか見当がつかないことも珍しくありません。
その点書籍は、専門家がそのジャンルについて「何から学び、どういう順序で進めていくべきか」ということを体系的にわかりやすくまとめてくれているので、学習の取っ掛かりとしては非常に有益な存在です。
いきなり学習サイトを使ってプログラミングしようとしたり、ネットで調べたりしようとせず、まずは本を読んでみるようにしてください。
オンライン学習サイトを利用する
書籍を読み、PHPがどんなものなのか、どのように学んでいけばいいのか、といったことについて何となく掴めたら、次はオンライン学習サイトを使っての勉強に入ります。
現在、オンライン学習サイトは大変発達しており、完全な初心者から始めても、ある程度のレベルにまで成長できるほどのコンテンツが用意されています。
エンジニアを目指せるレベルにまで成長するのは難しいですが、基礎固めとしては最適な教材と言えるでしょう。
なお、プログラミングを学習できる有名なオンラインサイトとしては、以下のようなものがあります。
- Progate
- ドットインストール
- paizaラーニング
- Schoo
いずれも無料での利用が可能ですが、無料ですとほんのさわり程度しか学べないので、基本的には有料プランに登録すべきです。
有料といっても、それぞれ月1,000円程度で利用できることが多いので、そこまでコストはかからないでしょう。
YouTube動画を活用して知識を深める
オンライン学習サイトで勉強を進めていく中で、「このあたりがよくわからない」「この部分の理解をもっと深めたい」と感じるところがあった場合は、YouTube動画を活用しましょう。
YouTubeには、プログラミング関連の動画もたくさん投稿されています。
もちろん、PHPに関する動画も豊富です。
内容については玉石混交で、あまりタメにならない動画もありますが、非常に専門的な内容がわかりやすく解説されている有用なサイトも多く存在します。
自分の知りたい内容について検索し、ヒットした動画をいくつか見ていくことで、自分にマッチした高品質な動画と出会うことができるでしょう。
なお、最初からYouTube動画で学習を進めることはおすすめできません。
YouTubeに投稿されている動画は体系的ではなく、部分的に解説されているものがほとんどです。
したがって、あくまで「学習の補助」として利用すべきです。
ポートフォリオを制作する
PHPについての基本的な知識やスキルを習得したら、いよいよポートフォリオ制作です。
ポートフォリオは、未経験からエンジニア転職を目指す場合には欠かせないものですが、エンジニア転職を考えていなくとも、実力試しのために制作すべきです。
ポートフォリオ制作を通して、自分の強みや足りない部分が見えてくるでしょう。
エンジニアとして採用されることを考えているのならば、ポートフォリオの質には「これでもか」というほどにこだわるべきです。
採用担当者にとっては、実務経験のない未経験エンジニアのスキルを推し量る材料がポートフォリオしかありません。
したがって、ポートフォリオの質が低いと「スキル不足」と判断され、採用に繋がる可能性が激減してしまうのです。
自分の持っているすべての力をぶつけて、満足のいくポートフォリオを制作するようにしてください。
PHPを習得するための方法
PHPを習得するための学習方法としては、「完全な独学」「メンターと契約する」「プログラミングスクールに通う」のいずれかとなります。
完全な独学
PHPの学習を始める際に、まず選択肢に挙がるのが完全な独学でしょう。
独学は「学習費用を最小限に抑えられる」という大きなメリットがあるため、魅力を感じる人が多いです。
しかし独学には、コストの安さを大きく上回るほどのデメリットが存在するため、完全な独学はあまりおすすめできません。
【独学の主なデメリット】
- 非常に挫折しやすい
- 学習の正しい順序がわからないので学習期間が長引きやすい
- 疑問点があってもすぐに解消できない
- 学習仲間や指導者がいないため学習モチベーションを保ちにくい
特に問題なのは挫折率です。
プログラミング学習を独学で取り組んだ際の挫折率は90%と言われているほど高いため、ほとんどの人が途中で脱落してしまうのです。
独学のみでプログラミング学習をやり切れる人は、人並外れた自己管理力と意志の強さを持ち合わせている人に限られるでしょう。
メンターと契約する
完全な独学ではなく、メンターを探して契約し、学習を手伝ってもらうという方法もあります。
学習計画の立案からスケジュール管理、問題にぶつかった時の対策などを、たった一人ですべてやり抜くのは非常に困難です。
しかしメンターがいれば、要所要所でアドバイスをくれるため、正しい学習順序がわかったり、わからないことがあってもすぐに解決できたり、といったメリットが発生します。
ただし問題もあります。
それは、「良いメンターと出会えるかどうか」です。
メンターとして選んだ人が、実はスキルの低い人だったり、自分とまったく合わないタイプだったり、ということは珍しくありません。
そのたびにメンターを替えなければいけないので、時間もお金も無駄になってしまいます。
メンターをつけてのプログラミング学習は、「一発で良いメンターと出会えるかどうかは運任せになってしまう」という点が大きなデメリットだと言えるでしょう。
プログラミングスクールに通う
本気でプログラミングを学ぶ際に最もおすすめなのは、プログラミングスクールへ通うという方法です。
デメリットとして、数十万円の受講料が必要になるという点が挙げられますが、その分以下のようなメリットを受けることができます。
- エンジニア転職が可能なほどの高いスキルが身に付きやすい
- 効率的なカリキュラムに沿って学ぶので短期間で学習を終えられる
- 現役エンジニアから「今の開発現場で使われている技術」や「最新の業界情報」などを教えてもらえる
- 転職サポートも充実していることが多い
- ポートフォリオ制作を支援してもらえる
価値観次第にはなりますが、これらを得るための投資を考えれば、数十万円の費用を「安い」と捉える人も多いです。
需要が多いからこそ、プログラミングスクールは今も増え続けているのです。
特にポートフォリオ制作については、恩恵が大きいでしょう。
未経験エンジニアでは、一人で質の高いポートフォリオを作るのが非常に困難です。
採用担当者に興味を持ってもらえるレベルのポートフォリオに仕上げるには、プログラミングスクールの現役講師たちからアドバイスやフィードバックが大いに役立ちます。
最短距離でレベルの高いスキルを身に付けたいという場合には、プログラミングスクールへ通うのが最善策と言えます。
まとめ
以上、PHPでできることやできないこと、PHPで作られたサービスやアプリ、PHPの学習方法などについて詳しく解説してきました。
PHPは大変人気の高いプログラミング言語であり、案件数も非常に多いです。
そのためPHPを扱えるエンジニアを求めている開発現場は多く、好待遇で迎えられることも少なくありません。
Web系のエンジニアを目指している場合には、是非PHPの学習に取り組んでみてはいかがでしょうか。
■Webエンジニアの育成に特化 ■自社開発企業への転職成功率がダントツ ■ハイスキルを求める人に最適 |
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